香典返しに対するお礼はすべき？お礼を伝える手段や注意する点とは？

香典返しをいただいたらお礼するの?

ご葬儀に参列して香典をお渡しすると、ご葬儀の当日や忌明けである四十九日法要を執り行った後に香典返しをいただきます。香典返しには、「頂戴した香典で、無事に故人のご葬儀や法要を済ませられました」というご遺族から香典をいただいた方への報告とお礼という意味合いがあります。

香典返しをいただいたことに対してお礼をした方がよいのかと悩まれる方もいらっしゃるかと思いますが、こうした報告やお礼の意味合いを持つ香典返しに対しては、もらった側からのお礼や返事は基本的には不要とされています。

香典返しのお礼を伝えたい場合の連絡方法

先に述べたように、香典返しのお礼や返事に関しては不要とはいえ、香典返しをいただいたことに対するお礼を伝えないことに抵抗がある方もいらっしゃると思います。特に親しい間柄であればあるほど、一言添えておきたいものです。

そんな時に取れる手段としては、「電話」「ハガキ」「メール」があります。四十九日法要がひと段落した折りを見て、伝えるようにするとよいでしょう。

なお、前記の手段の中では、「ハガキ」がベターとされています。四十九日法要が終わるまではご遺族は何かとバタバタされております。その中で香典返しのお礼に電話やメールをしてしまうと、ただでさえ忙しいご遺族にさらなる手間をかけさせてしまうことが考えられます。しかし、ハガキであればご遺族が様々な対応が落ち着いた段階でハガキを確認していただけるため、香典返しのお礼をお伝えするには無難な手段と言えるでしょう。

お礼状をハガキでお伝えする場合

香典返しのお礼をハガキでお伝えする際は、できるだけ簡潔な内容にするように心がけましょう。その際の内容としては、「香典返しが無事に届いたこと」や多忙なご遺族を労う「お見舞いの言葉」に留めておきましょう。時候の挨拶や前置きなどは不要となります。

また、香典返しに対するマナーとして、「ありがとう」や「結構なお品物をいただきまして」などの香典返しの品を褒める表現などは避けるほか、「忌み言葉」に関しては十分に注意するようにしましょう。

忌み言葉に関しては以下の記事で詳しく取り上げておりますので、是非ご参照ください。

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電話でお礼をする場合

ハガキではなくどうしても電話でお礼を伝えたいという場合、いくつか気を付けなければいけないことがあります。好意のつもりで電話をかけてもかえって迷惑になってしまうのを避けるためにも、以下で注意する点を見ていきましょう。

まず、お礼の電話は簡潔に済ませるようにしましょう。四十九日法要が終わるまでは、ご遺族は日常生活にほかにも様々な準備や手続きなどで忙しくされています。そのため、ご遺族が忙しくないタイミングを見計らい、予め伝える内容を整理するなどして準備した上で電話をかけるようにしましょう。

そして、「ありがとう」などの直接的な感謝の言葉の使用は避けるようにしましょう。「お気遣いいただきまして」「大変恐縮です」などの相手に失礼のないような言葉を使用するように心がけましょう。

また、ハガキの際にも述べた「忌み言葉」の使用は避けるようにしましょう。

メールでお礼をする場合

メールは、ごく親しい方にお礼をお伝える際におすすめです。ただし、メールはあくまでも略式的な方法になりますので、普段からメールでやり取りをされている相手のみにするようにしましょう。

また、略式的な方法であるとはいえ、ハガキや電話と基本的なマナーと変わりはありません。そのため、ご遺族の気持ちに寄り添う内容を簡潔にまとめるようにしましょう。

ご葬儀の当日に香典返しをいただいた場合

ご葬儀の当日に香典返しの品をお渡しする「当日返し（「即日返し」とも言う)」で香典返しをいただくことがあります。最近では、ご遺族の負担を軽くするために「当日返し」を選ばれるかが増えてきています。

ご葬儀当日に香典返しをいただいた場合は、語尾が消え入る程度に控え目な声で、「ご丁寧に恐れ入ります」「恐縮です」といった丁寧でありながらも簡潔な言葉を述べてお礼を述べ、お辞儀をしましょう。