出家とは?髪を切る意味や出家する方法、注意点について解説
現代では、著名な方が出家することも珍しくありませんが、そもそも出家がどのようなものかご存知でしょうか。中には出家を検討しており、その方法や注意点について気になっている方もいらっしゃるでしょう。
本記事では、出家の意味や由来、目的などについて解説します。髪を切る意味や出家の仕方についてもご説明しますので、ぜひ参考になさってください。
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出家とは?
出家とは、世俗の生活を捨て、仏道を修行することです。現代では各宗派の定めに従って、僧侶の資格を得ることを「出家」といいます。はじめに、出家に関する基本的な知識をご紹介していきます。
出家の意味・由来
「出家」という熟語を構成する漢字には、それぞれ次のような意味があります。
●出…煩悩から離れて仏弟子になること
●家…煩悩のこと
仏教では、人には5つの欲(財欲・色欲・食欲・名誉欲・睡眠欲)があるとされており、これらは「五欲」と呼ばれています。そして出家の「家」は、そうした欲の象徴です。
つまり、仏教における出家とは、「人が持つ欲を断ち、仏の弟子になること」を意味します。出家は日本で古くから行われてきましたが、もともとは仏教が生まれた古代インドの修行者が行っていたものです。
出家をする目的
出家とは仏教の修行をすることであり、悟りを得ることが目的となります。仏教における悟りとは、「物事の真理に気づき、心の迷いを振り解くこと」を意味します。私たちはさまざまな悩みを抱えて生きていますが、出家をして悟りを得ることができれば、人生をより豊かなものにできるかもしれません。
出家で髪を切るのはなぜ?
仏教では古来より、仏門に入るための儀式として「剃髪」が行われてきました。これは仏教徒が守らなければならない規律(戒律)であり、俗世との決別を意味します。
出家をするにはどうすればいい?
実際に出家することを検討しており、その方法について気になっている方もいらっしゃるでしょう。出家の方法は一つではないため、一般的な方法を2つご紹介します。
お寺で修行を積む
一つ目は、寺院で修行を積むという方法です。はじめに、学校の入学式にあたる「得度式」を行い、僧侶として守るべき戒律を授かります。
そして、僧侶になるために必要な修行を積むというのが一般的な流れです。出家の方法は宗派や寺院によって異なるため、出家を希望される際は事前に確認しておきましょう。
仏教系の大学で学ぶ
二つ目は、仏教系の大学で学ぶという方法です。日本には僧侶を目指せる学校がいくつかあり、宗派の教えや仏教の歴史など、必要な知識を身につけてから入門することもできます。
出家をする場合の注意点
出家はどなたでもできるチャンスがありますが、修行の途中で心が折れてしまったり、まわりの方に迷惑をかけてしまったりするケースも少なくありません。最後に、出家をする場合の注意点を3つご紹介します。
これまでとは生活が大きく変わる
出家するためには、これまでの生活を捨てなければなりません。そのため、強い意志や覚悟をもって臨むことが必要です。
例えば、恋人がいる場合は別れを告げてから、会社に勤めている場合は辞めてから出家することになります。これまでとは生活が大きく変わるため、それなりの強い意志や覚悟がなければ、修行を耐え抜くことは難しいでしょう。
まとまった時間・費用がかかる
前述のとおり、出家するには寺院で修行を積んだり、仏教系の大学で学んだりする必要があります。そのため、まとまった時間や費用がかかることも頭に入れておかなければいけません。
まわりの人からの理解を得る
出家をする際は、まわりの方からの理解を得る必要があります。先ほど解説したように、出家する前には恋人と別れたり、会社を辞めたりするなど、これまで自分が生きてきた世界を捨てなければなりません。
また、会社の経営に携わっている方がいきなり出家すれば、従業員はもちろん、取引先や顧客にも迷惑をかけてしまうでしょう。出家を希望される方は、周囲に与える影響を理解した上で、準備を進めていく必要があります。
まとめ
出家とは、世俗の生活を捨て、仏道を修行することです。そのハードルは決して低くはないため、本気で出家したいと考えているのであれば、強い意志や覚悟をもって臨むことが求められます。周囲に与える影響も踏まえつつ、今一度出家すべきか検討してみてください。
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