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一膳飯とは?意味やお箸を立てる理由、供え方、茶碗割りの儀式について解説


一膳飯とは?意味やお箸を立てる理由、供え方、茶碗割りの儀式について解説 NEW

ご葬儀にはさまざまな慣習がありますが、そのうちの一つに一膳飯というものがあります。一膳飯は故人様の枕元にお供えするものですが、このお供え物にはどのような意味が込められているのでしょうか。

本記事では、一膳飯の概要をはじめ、儀式を行う目的やお箸を立てる理由などについて解説します。茶碗割りの儀式についても詳しくご説明しますので、ぜひ最後までご覧ください。

コンテンツ

一膳飯とは?

一膳飯とは、故人様にお供えするご飯のことです。枕飯とも呼ばれており、茶碗に山盛りのご飯を盛り付け、その真ん中にお箸を立ててから、故人様の枕元にお供えします。まずは、一膳飯の基本知識から確認していきましょう。

一膳飯の意味・由来

一膳飯は、故人様が出棺されるまでの間、供養を目的に供えられる枕飾りの一つです。諸説ありますが、一膳飯にはこの世での最後の食事という意味があり、また旅の途中で食べるお弁当とされています。

元来の一膳飯は、独立や結婚などで旅立つ相手に対して「二膳、三善はない」という別れの意味を込めて出されていたものでした。このように、一膳飯は最後の食事を意味することから、故人様のこの世での最後の食事として供えられるようになったといわれています。

一膳飯にお箸を立てる理由

一膳飯にお箸を立てる理由も諸説あり、「お召し上がりください」という意味や「他の方には分け与えない」という意味があるといわれています。そのほか、この世とあの世の橋渡しといった語呂合わせから、成仏を願う気持ちを表しているともされています。

一膳飯のお供えについて

いざ一膳飯をお供えするとなると、「どうやって作ればいいんだろう」「いつまでお供えすればいいのかな」と不安になるものです。ここでは、一膳飯の作り方から処分方法まで、詳しく解説します。

一膳飯の作り方・供え方

宗教や地域によって違いはありますが、一般的な一膳飯の作り方・供え方は以下のとおりです。

<一膳飯の作り方・供え方>

1.新しく一合のご飯を炊く

2.ご飯を茶碗に盛り付ける

3.ご飯の真ん中にお箸を立てる

4.故人様の枕元に供える

ご葬儀における一膳飯は、故人様のために用意するものです。生きている方が食べることはできないため、ご家族がいただく分とは別にして炊かなければなりません。

一膳飯の作り方ですが、炊き上がったお米を一粒も残さず使用し、丸く山のように盛り付けるのがポイントです。茶碗やお箸に関しては、故人様が生前使っていたものを用いるようにしましょう。

最後に、一膳飯を故人様の枕元にお供えします。近年では枕飾りとともに、葬儀社の方が供えてくれるケースも珍しくありません。

一膳飯と一緒に供えられる枕団子について

枕団子とは、枕飾りの一つであり、一膳飯と同じく高く積み上げるという特徴があります。この団子には「あの世へ向かう途中で苦しまないように」という意味のほか、「旅の途中で空腹に苦しんでいる方に分け与えることで徳を積む」という意味も込められています。

一膳飯をお供えする期間

一膳飯をお供えする期間は、入棺から火葬までの間です。一般的に、一膳飯は毎日新しいものを用意します。お供えする期間には地域差があるため、事前に確認しておくと安心です。

一膳飯のお供えを終えた後の処分方法

お供えを終えた後の一膳飯は、半紙に包んで棺に納めるのが通例となっています。これは、故人様にお弁当を持たせるという考えに基づいた行為です。

また、ご葬儀の後には茶碗割りという儀式を行います。茶碗割りの詳細については、次章で詳しく解説しますので、そちらもあわせてご覧ください。

一膳飯をお供えした後に行う「茶碗割り」の儀式について

多くの地域では、一膳飯をお供えした後に茶碗を割るという習慣が受け継がれています。この儀式を茶碗割りといいますが、どのような意味が込められているのでしょうか。以下では、茶碗割りの儀式について解説します。

茶碗割りの意味・由来

茶碗割りは、故人様が生前使っていた茶碗を割ることで、現世への未練を断ち切るという意味が込められた儀式です。つまり、故人様を安心させてあの世へ送り出すための儀式といえます。また、茶碗割りにはご遺族が気持ちを整理するという意味合いもあります。

古くから行われている儀式ですが、ライフスタイルや葬法などの変化により、茶碗割りを行う機会は少なくなっているようです。現代においては必須の儀式ではないため、地域やご家庭の慣習に従い、無理なく行うことが大切です。

茶碗割りのやり方

茶碗割りのやり方はシンプルで、一膳飯のお供えを終えた後、故人様が生前使っていた茶碗を割るだけです。日本では食器を長く使うことで、使用者の魂が宿ると考えられています。

上記の理由により、儀式の際には故人様が生前使っていた茶碗を用いるのが望ましいとされています。紛失や破損などで茶碗が残っていない場合は、葬儀社や僧侶に相談してみると良いでしょう。

また、茶碗割りは出棺の際に行うことが多いです。茶碗を割るタイミングは、ご遺体を安置した場所や地域によって異なるため、それぞれのルールに従って行いましょう。

宗教・宗派によって一膳飯のしきたりは異なる?

一膳飯は仏教特有のしきたりのため、キリスト教や神道などほかの宗教では存在しません。加えて、同じ仏教であっても、宗派によってしきたりは異なります。

例えば、浄土真宗では「死後すぐに極楽浄土に行くことができる」と説かれています。そのため、一膳飯をお供えすることはありません。

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まとめ

一膳飯や茶碗割りは、故人様がこの世への未練を残すことがないよう、供養を目的に行われている大切な儀式です。儀式の意味やポイントを理解しておけば、より良い供養を実現できるでしょう。

また、時代の変化に伴い、儀式のやり方も少しずつ変わってきています。さらに宗教や地域によっても考え方に違いがあるため、柔軟に対応することが重要です。

記事の制作・編集家族葬コラム編集部
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