四十九日法要の案内状の書き方・送り方|例文つきでわかりやすく解説
四十九日法要に故人様の関係者をお招きする場合、案内状を送るのが一般的です。しかし、案内状を送る予定ではあるものの、どのように書けばいいのか分からないと悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、四十九日法要における案内状の書き方や送り方について解説します。いくつか守るべきマナーや注意すべきポイントがありますので、この機会にしっかりと覚えておきましょう。
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四十九日法要の案内状に書く6つの項目
四十九日法要の案内状には、以下の6つの項目について記載するのが一般的です。
<四十九日法要の案内状に書く内容>
●挨拶
●法要の案内・出席のお願い
●日時・場所
●会食の有無
●返信の方法・期日
●差出人(喪主)の連絡先
それでは、各項目のポイントについて詳しく見ていきましょう。
①挨拶
法要に関する案内状は、挨拶文から書き始めるのが通例です。以下で挨拶文の書き方の一例をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
<挨拶文の書き方>
1.文の冒頭に頭語を書く
2.時候の挨拶や相手を気遣う言葉を添える
3.結語を用いて挨拶文を締める
頭語と結語には様々な組み合わせがありますが、法要の案内状では「拝啓・敬具」や「謹啓・謹白」を使用します。前者よりも後者の方が高い敬意を表すので、目上の方に対しては謹啓・謹白を使うとよいでしょう。
また、頭語の後には季節や天候に合った時候の挨拶を記載します。例えば、10月に案内状を送る場合は「謹啓 秋冷の候」といった言葉を添えるのが通例です。時候の挨拶には様々な種類がありますので、この機会に確認してみることをおすすめします。
②法要の案内・出席のお願い
挨拶文に続いて、四十九日法要を執り行う旨を記載します。その際、誰の法要なのかを明記し、お世話になった方には「ぜひ参列していただきたい」という気持ちを簡潔に伝えることが大切です。
③日時・場所
次に、四十九日法要の日程を書き入れます。先方に伝えるべき内容は以下の通りです。
<日時・場所について記載すべき内容>
●法要の開催日・開始時間
●会場の名前・住所・電話番号
上記の情報を間違えると、参列者に多大な迷惑をかけてしまいますので、しっかりと確認するようにしましょう。
④会食の有無
法要後に会食の席を設ける場合は、その旨を簡単に説明します。反対に、食事(お斎)を行わない時は、何も書かないのが一般的です。
⑤返信の方法・期日
法要の日程を説明した後には、出欠の返信方法とその期日について記載します。参列者の人数を把握しなければ、法要や会食の準備が進められませんので、いつまでに返信がほしいのか明示することが大切です。
⑥差出人(喪主)の連絡先
最後に、差出人(喪主)の住所や連絡先、氏名を書いて終了です。全ての内容を書き終えたら、情報に誤りがないか、誤字脱字がないか確認してみましょう。
四十九日法要の案内状の例文
ここでは、四十九日法要における案内状の例文を、3パターンに分けてご紹介します。なお、案内状の書き方に明確な決まりはありませんので、テンプレートの一つとして参考にしてください。
例文① お寺で行う場合
まずは、四十九日法要を寺院で行う場合の例文をご紹介します。
拝啓
〇〇の侯 皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしのことと存じます
さてこの度 左記日程にて亡父 〇〇〇〇の四十九日法要を営むことになりました
つきましてはご多忙中誠に恐縮ではございますが ご臨席賜りますようご案内申し上げます
敬具
令和〇年〇月〇日
記
日時 令和〇年〇月〇日(曜日)〇時〇分より
場所 〇〇寺
住所 〇〇県〇〇市〇〇町〇〇
電話 〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
尚 法要後 近くの〇〇にて別席を設けております
〒〇〇〇-〇〇〇〇(差出人の郵便番号)
〇〇県〇〇市〇〇町〇〇(差出人の住所)
〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇(差出人の連絡先)
〇〇〇〇(差出人の氏名)
お手数でございますが 〇月〇日まで同封のはがきにて出席の有無をご一報いただきますようお願い申し上げます
例文② 自宅で行う場合
続いて、四十九日法要を自宅で行う場合の例文を見てみましょう。
拝啓
〇〇の候 益々ご清栄のことと存じます
先日は亡母 〇〇〇〇の葬儀に際しまして 温かいご厚情を賜り誠に有難うございました
さて 来る〇月〇日(〇曜日)午後〇時より 自宅にて満中陰(四十九日)の法要を営みたく存じます
法要後の粗餐もご用意しておりますので その折には故人の思い出話などをお聞かせいただければ幸いでございます
ご多忙中誠に恐縮ではございますが ご出席賜りますようお願い申し上げます
敬具
令和〇年〇月〇日
〒〇〇〇-〇〇〇〇(差出人の郵便番号)
〇〇県〇〇市〇〇町〇〇(差出人の住所)
〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇(差出人の連絡先)
〇〇〇〇(差出人の氏名)
お手数ながら ご都合の程を〇月〇日までにお知らせく頂けますようお願い申し上げます
例文③ 納骨式を同時に行う場合
最後に、納骨式を同時に行う場合の例文をご紹介します。
謹啓
〇〇の候 皆様方には益々ご健勝のこととお喜び申し上げます
この度 左記日程にて亡父 〇〇〇〇の四十九日法要と納骨式を営むことになりました
つきましてはご多忙中誠に恐縮とは存じますが ご参列賜りますようお願い申し上げます
謹白
令和〇年〇月〇日
記
日時 令和〇〇年〇月〇日(〇曜日)〇時〇分より
場所 〇〇
住所 〇〇県〇〇市〇〇町〇〇
電話 〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
〒〇〇〇-〇〇〇〇(差出人の郵便番号)
〇〇県〇〇市〇〇町〇〇(差出人の住所)
〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇(差出人の連絡先)
〇〇〇〇(差出人の氏名)
お手数ではございますが 〇月〇日までに同封のはがきにてご都合をお知らせくださいますようお願い申し上げます
四十九日法要の案内状に関する注意点
四十九日法要の案内状を書く際は、いくつかのポイントに注意を払わなければなりません。着実に準備を進められるよう、注意点もしっかり把握しておきましょう。
誤字・脱字に注意する
案内状に誤字や脱字があると、先方に失礼な印象を与えてしまう可能性があります。そのため、書き上げた内容を念入りにチェックし、整った文章に仕上げることが大切です。
句読点をつけない
四十九日法要の案内状を初め、弔事に関わるものには句読点をつけないのがマナーです。先方に配慮して文章を読みやすくしたい場合には、1文字分のスペースを活用し、文脈に区切りをつけましょう。
薄墨は使わなくてよい
弔事の手紙には薄墨を使うイメージがあるかと思いますが、四十九日法要の案内状では使わなくても問題ありません。なぜならば、一般的に薄墨は、急な不幸があった時に使うものとされているためです。
ただし、薄墨の使用に関する考え方には地域差がありますので、事前に確認することをおすすめします。
できるだけ早く送る
四十九日法要の日程が決まったら、案内状をできるだけ早く送るようにしましょう。先方の都合もありますので、法要の1ヶ月前には送付しておくのが好ましいです。
往復はがきで送るか、返信用のはがき・封筒を同封する
法要の案内状は往復はがきで送るか、返信用のはがきや封筒を同封するのがマナーです。施主やご遺族は法要にお招きする立場なので、先方が手間なく返信できるような配慮が求められます。
なお、二重封筒は「繰り返す」「不幸が重なる」という意味を連想させるため、弔事の場で使用するのは控えましょう。
ご家族のみで行う場合は送らなくてよい
近年は、四十九日法要をご家族のみで行うケースが増えています。その場合、案内状を送らずに口頭やメールなどで伝えても問題ありません。
まとめ
四十九日法要の案内状には、「句読点をつけない」「できるだけ早く送る」など、様々なマナーが存在します。絶対的なルールはないものの、一般的によいとされている書き方や送り方のルールはありますので、事前に把握しておくことが大切です。
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