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鯨幕とは?読み方や意味、ご葬儀での使い方、紅白や青白の幕との違いまで詳しく解説


鯨幕とは?読み方や意味、ご葬儀での使い方、紅白や青白の幕との違いまで詳しく解説

鯨幕とは、ご葬儀の際などに使われる黒と白の縦模様が入った幕のことです。実際に目にしたことはあるものの、その意味や役割を知らない方も多いのではないでしょうか。

また、日本には紅白や青色の幕も存在するため、それぞれの特徴について気になっている方もいらっしゃると思います。本記事では、鯨幕がどのようなものなのか解説し、紅白幕や青白幕との違いについてもご紹介します。

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鯨幕とは?

鯨幕とは、黒と白の布を交互かつ縦に縫い合わせた幕のことです。弔事や慶事に使われるものですが、具体的にどのような意味や役割があるのでしょうか。まずは、鯨幕の基本から確認していきましょう。

鯨幕の読み方・意味

鯨幕の読み方は「くじらまく」です。海に生息する哺乳類の鯨(クジラ)と、物の仕切りに使う布を意味する幕を合わせた言葉で、蘇幕(くじらまく)と表記されることもあります。

前述の通り、黒と白のストライプが入った幕のことを鯨幕といいますが、名前の由来として以下の2つの説が有名です。

<鯨幕の名前の由来>

●クジラの体の模様に似ていることから名付けられた

●クジラの黒い外皮と白い脂肪からきている

諸説ありますが、クジラの体の特徴と幕のデザインが似ていることから、鯨幕と呼ばれるようになったといわれています。日本人にとってクジラは、古来より特別な存在であったため、名前の由来になっていても不思議ではありません。

鯨幕の歴史・由来

鯨幕が広く使われるようになったのは、昭和以降といわれています。かつての日本において、黒色は非常に高貴な色であったため、鯨幕は神事の場で使われていました。

その後、黒色は悲しみを表す色という西洋文化の影響により、弔事の場でも使われるようになったのです。元来、弔事では白一色の幕や青白の幕が使われていましたが、西洋文化を取り入れてからは黒白の幕を使うのが一般的となっています。

鯨幕の役割

鯨幕の主な役割は、ご葬儀を行う会場の内部を仕切ったり、見せたくない部分を隠したりすることです。儀式に直接関わる道具ではないため、必ず使わなければいけないというものではありません。

ただし、鯨幕の取り扱いに関する考え方は、宗派や地域によって異なります。ご自身で使用すべきかどうか判断できない場合は、葬儀社のスタッフをはじめ、仏事について詳しい方に尋ねてみると良いでしょう。

鯨幕を使う場面とは?

鯨幕といえば、ご葬儀に使用するものというイメージが強いですが、実は慶事に使うこともできます。以下では、それぞれの場面における鯨幕の用途について解説します。

ご葬儀での使われ方

前述の通り、鯨幕はご葬儀を行う会場の内部を仕切ったり、見せたくない部分を隠したりするのが主な役割です。また、仏教には幕を張ることで「浄と不浄を分けられる」という考えがあり、ご葬儀の際には結界を作るという意味合いで幕が張られます。

近年は家族葬を利用する方が増えていますが、こちらの場合では鯨幕が使われることはほとんどありません。なぜかというと、葬儀社が家族葬に適した会場を提供しており、幕を張る必要がないからです。

しかし、宗派や地域によって慣習は異なりますので、鯨幕の使用について悩んだ際は、葬儀社のスタッフや周囲の方に相談してみましょう。

慶事での使われ方

弔事でよく使われている印象のあるとなっている鯨幕ですが、元々は結婚式などのおめでたい席で使われていたものです。その慣習は今も残っており、皇室の催事や出雲大社の大祭など、特別な慶事では黒白の幕が使われています。

鯨幕を手配する方法・費用相場

ここまで鯨幕を使う意味や場面について解説してきましたが、実際に使用する場合、どれくらい費用がかかるのでしょうか。手配の仕方によって予算は変わってきますので、事前に相場をチェックしておきましょう。

鯨幕をレンタルする場合

鯨幕はレンタルできますが、幕のサイズや利用する日数によって金額が変わります。レンタル費用の相場は、以下の通りです。

【レンタル費用の相場】

幕のサイズ 利用日数 費用相場
高さ約180cm×横幅約5m
(一般的なサイズ)
2泊3日 約2,500円
高さ約180cm×横幅約9m
(少し大きめのサイズ)
2泊3日 約3,500円

幕自体のレンタル費用の目安であり、送料は別途で発生するケースがほとんどです。また、あらかじめ紐が通っているタイプを希望する場合、追加料金がかかることも覚えておきましょう。

一つだけ注意したいのが、ガムテープや両面テープの使用です。鯨幕は紐を使って設置しますが、テープを使うと粘着部分が残ってしまいます。結果としてクリーニング代を請求されることもありますので、鯨幕の取り扱いには十分に注意しましょう。

鯨幕を購入する場合

鯨幕を購入する場合、幕のサイズによって金額が変わります。購入費用の相場は以下の通りです。

【購入費用の相場】

幕のサイズ 費用相場
高さ約180cm×横幅約5m
(一般的なサイズ)
約15,000円
高さ約180cm×横幅約9m
(少し大きめのサイズ)
約20,000円

幕のサイズのほか、素材や厚さによっても金額が変わってきますので、事前にどのようなタイプがあるのか調べておくと安心です。また、鯨幕を購入する場合、受け取りまでの期間が1週間以上かかることもあります。すぐに手に入るとは限らないため、時間に余裕を持って申し込むようにしましょう。

鯨幕と特徴が似ている幕について

日本で使われる幕の中には、鯨幕と特徴が似ている「紅白幕」や「青白幕」というものがあります。それぞれの概要もチェックして、鯨幕との違いを理解しておきましょう。

紅白幕

紅白幕とは、赤と白のストライプが入った幕のことです。「おめでたい」「縁起が良い」という意味合いがあり、入学式や卒業式などの慶事に使われます。この慣習が定着したのは昭和以降であり、他の幕に比べると歴史は浅いです。

青白幕(浅黄幕)

青白幕とは、青と白のストライプが入った幕のことです。建築業界では「浅黄幕(あさぎまく)」と呼ばれており、主に地鎮祭のときに使用されます。青白幕の歴史は鯨幕よりも古いとされ、江戸時代から使われ始めたというのが有力な説です。

また、青白幕は皇室が行う新年祝賀や、歌舞伎の舞台にも使われています。地方によってはご葬儀の際に使うこともあり、他の幕に比べて活用範囲が非常に広いです。

まとめ

かつての鯨幕は神事に使われるものでしたが、現代ではご葬儀に使われるものとして定着しています。必ず使わなければならないというルールはありませんが、宗派や地域によって考え方は異なりますので、それぞれの慣習に沿って使用することをおすすめします。

記事の制作・編集家族葬コラム編集部
インターネット葬儀社が一般的になり、さまざまなトラブルが起こる昨今。
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