一周忌にお花を送るときの選び方とは?色や金額相場、マナーについて解説
一周忌法要とは、故人様が亡くなられてから1年後の命日に行われる法要です。節目となるこの日に、感謝や供養の気持ちを込めてお花を送りたいと考えている方は多いでしょう。しかし、お花をお供えする際には、いくつか注意すべきポイントがあります。
本記事では、一周忌にお花を送るときの選び方やマナーについて詳しく解説します。また、お花をお供えする場合の流れについても紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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一周忌にはお花を送るべき?
一周忌にお花をお供えするのは定番ですが、「お花を送らないのはマナー違反なの?」と気になる方も多いでしょう。まずは、一周忌におけるお花の必要性について解説します。
一周忌にお花を送るのは必須ではない
一般的に、一周忌にお花を送らなくてもマナー違反とはならないといわれています。その理由はシンプルで、故人様にお花をお供えするのは、あくまで気持ちを伝える手段のひとつと考えられているからです。
また、故人様の意向により法要を行わなかったり、式場によってはお花が不要であったりするケースも少なくありません。そのため、一周忌にお花を送る場合は、事前にご遺族や式場に確認しておくと安心です。
一周忌ではお花以外の送り物でもOK
法要のお供え物として「生花」を連想する方は多いと思いますが、一周忌ではお花以外の送り物でも問題ありません。お供え物に決まりはないため、基本的には自由に選ぶことが可能です。
ただし、お供え物はご遺族がお下がりとしていただくため、先方の環境や手間などを配慮する必要があります。もし品物選びで迷ってしまったら、以下の品物を検討してみると良いでしょう。
<お花以外の送り物の定番>
・お菓子(和菓子やクッキーなど)
・線香・蝋燭(ろうそく)
・飲み物(ジュースやコーヒーなど)
法要のお供え物は「不幸が残らないように」「不祝儀を残さないように」という意味合いから、お菓子や線香などの消え物が良いとされています。これは日持ちするため、ご遺族に負担をかけることもありません。しかし、地域によってお供え物の決まりが異なる場合もありますので、マナーについて詳しい方に一度確認してみることをおすすめします。
一周忌でお花を送るときの選び方
一周忌にお花を送るときは、法要にふさわしい色や種類を選ぶのがマナーです。ここからは、適切なお花の選び方について解説していきます。
お花の色・種類
一般的に、四十九日までは白色のお花を選ぶのがマナーですが、一周忌法要が行われるのは四十九日以降です。したがって、一周忌には白色以外のお花をお供えしても問題ありません。
前述したように、一周忌法要は故人様を偲ぶために行われます。そのため、哀悼の意を込めて淡い色のお花や、故人様の好みに合わせてお花を選ぶのが最適です。
なお、法要の場によく飾られている「胡蝶蘭」ですが、色によってはおめでたい印象を与えてしまいます。一周忌に胡蝶蘭を送るのであれば、お祝いの意味がある赤色や紅白のものは避けるようにしましょう。
お花の金額相場
一周忌にお供えするお花の金額相場は、一般的に5,000〜20,000円が目安とされています。あまりに豪華なお花を送ると、ご遺族に気を遣わせてしまう可能性があり、お返しにも困ってしまうでしょう。
金額が高ければ高いほど良いというわけではありません。お供え物は気持ちを伝える手段であるため、故人様との関係性や、地域の慣習に合わせて選ぶことが大切です。
アレンジメントフラワーやプリザーブドフラワーでもOK
アレンジメントフラワーとは、吸水スポンジにお花を挿して飾りつけたものです。華やかな見た目から送り物として重宝されており、一周忌法要の場でもお供えすることができます。
また、保存加工が施されているプリザーブドフラワーもお供えして問題ありません。そもそもお供え物は生花である必要がないため、保存加工されているお花でもマナー違反にはならないのです。
なお、プリザーブドフラワーの保存期間は平均2〜3年といわれています。手入れが非常に簡単なうえ、長くきれいな状態を保てることから、ご遺族に喜ばれるお花としてよく選ばれています。
一周忌でお花を送るときのマナー・注意点
一周忌でお花を送るときは、いくつか注意すべきポイントがあります。ご遺族や来ていただいた方に不快な思いをさせないためにも、この機会にマナーや注意点を押さえておきましょう。
一周忌法要の前日までに到着するように送る
一周忌法要の当日は多くの方が列席するため、ご遺族は対応に追われることが予想されます。その中でお花を受け取ったり、移動させたりするのは大変ですので、法要の前日までに到着するよう配慮しましょう。
また、配達に遅れが出る可能性もあるため、スケジュールに余裕を持って郵送するのがおすすめです。ご遺族の都合や花の性質にもよりますが、到着日は法要の前日または前々日を目安にすると良いでしょう。
トゲや毒、強いニオイのあるお花は避ける
トゲや毒のあるお花は、人の手を傷つけてしまう可能性があるので避けましょう。もし誰かが傷つくことになれば、当人だけでなく周囲の方にも多大な迷惑をかけてしまいます。
上記のほか、ニオイが強いお花も法要の場にはふさわしくありません。ご遺族や来ていただいた方に不快な思いをさせてしまうおそれがあるため、ニオイが気になるお花も控えた方が良いでしょう。
花束や鉢植えは避ける
花束は、飾るまでにラッピングをほどいたり、水切りをしたりと手間がかかります。法要準備に追われている中、さらにご遺族の負担を増やすことになりかねないので、花束で渡すのは避けましょう。また、鉢植えについても宗教・宗派によってマナー違反になる場合があるため、避けるのが無難です。
メッセージを添える
一周忌にお花を送るときは、故人様やご遺族に向けてメッセージを添えるのが一般的です。お花にメッセージを添えることで、より丁寧な印象を与えられます。
メッセージの内容については、故人様との思い出や冥福を祈る気持ち、ご遺族に対する励ましの言葉などを記すと良いでしょう。以下では、一周忌のお花に添えるメッセージの文例を紹介します。
一周忌のお花に添えるメッセージの文例
一周忌のお花に添えるメッセージには、次のようなものがあります。
<一周忌のお花に添えるメッセージ文例>
①この度のご法要にあたり、心ばかりのお花を送らせていただきました。御仏前にお供えいただけると幸いです。
②ご生前の面影を偲び、あらためてご冥福をお祈りいたします。
③あらためて○○様のご冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、ご家族の皆様のご健康をお祈り申し上げます。
ただし、上記はあくまで一例ですので、故人様との関係性やご自身の気持ちなどを考慮し、ふさわしいメッセージを添えてみてください。
一周忌法要でお花をお供えする場合の流れ
ここまで一周忌におけるお花のマナーについて解説してきましたが、具体的にはどのようにお供えすれば良いのでしょうか。基本的な流れは以下のとおりです。
<一周忌法要でお花をお供えする場合の流れ>
①ご遺族や会場に連絡を入れ、お花のお供えが可能かどうか確認する
②法要にふさわしいお花を選び、メッセージを添える
③自宅に送る場合、喪主または家主を受取人としてお花を送る
③寺院に送る場合、事前確認のときに指示された方法でお花を送る
自宅にお花を送る場合、宛名欄に喪主または家主の名前を記入してお花を送ります。事前に到着日や時間帯などを伝えておくと、ご遺族はより安心して準備を進められるでしょう。
また、一周忌法要は寺院で行われることもあります。寺院によってはお花の送り方や受取時間が指定されている場合があるため、お送りする前に必ず確認しましょう。
一周忌法要でお花をいただいたらお礼をしよう
四十九日までの香典返しと同じく、一周忌法要でお花(お供え物)をいただいた場合にもお礼が必要です。返礼品にはお菓子や飲み物などの消え物や、持ち帰りの際にかさばらないものを選ぶと良いでしょう。
なお、一周忌法要の返礼品の金額相場は、いただいたお供え物の5割から同額が目安とされています。返礼品の選び方やマナーなどについては以下の記事で詳しく解説していますので、こちらも併せてチェックしてみてください。
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一周忌は、故人様が亡くなられてから1年目の命日であり、年忌法要の中で最も重要とされています。ご遺族をはじめ、故人様の関係者にとって節目となる大切な日ですので、法要の場にふさわしいお花を送ることが大切です。
また、お供えするお花はアレンジメントフラワーやプリザーブドフラワーでも問題ありません。故人様との関係性やご遺族への配慮を踏まえて、素敵な送り物を選んでみてください。
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