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終活年賀状とは?メリットやデメリット、失礼のない書き方を例文付きで解説


終活年賀状とは?メリットやデメリット、失礼のない書き方を例文付きで解説

「年賀状を書くのに疲れてしまった」「年齢的な問題などで年賀状作成に限界を感じる」などといったさまざまな都合で、年賀状を今回で最後にしたいと考えている方は多いのではないでしょうか。ただ、年賀状へ「今年で最後にする」といった旨を追記すると、相手にどんな印象を持たれるか、不快な気持ちにさせるのではないかという不安を持たれると思います。

そこで今回は、相手に配慮した終活年賀状の書き方や、年賀状作成にあたってのメリットやデメリットを詳しく解説しますので、お困りの方は参考にしてみてください。

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終活年賀状とは

終活年賀状とは、翌年以降の年賀状を辞退する旨が記載された挨拶状であり、「年賀状じまい」とも呼ばれています。年賀状とは、元来「年の初めのご挨拶」を意味する挨拶状であるため、必ずしも出す必要はありません。ただし、ある年を境に何の連絡もなく年賀状が届かなくなれば、相手に心配をかけることにもつながります。

相手に無用な気を遣わせないためにも、終活年賀状として事前に年賀状を終わらせる旨を伝えることをおすすめします。まずは、終活年賀状を送るタイミングやそのほかの方法などについて見ていきましょう。

終活年賀状を送るタイミング

終活年賀状とは近年にできた慣習であるため、多くの方に認知されていないのが現状です。そのため、年齢などの制限やタイミングなどの決まりもありません。しかし、定年退職や環境の変化、家庭の事情などキリの良い時期や、還暦(60歳)・古希(70歳)・喜寿(77歳)の祝年など「人生の節目」のときであれば、相手をうまく納得させるタイミングとなるでしょう。

終活年賀状以外にやめる方法はある?

年賀状をやめる連絡の方法として、終活年賀状以外の方法を取ることもあります。たとえば、寒中見舞いで知らせる方法や、祝年の誕生日にはがきを送るなどです。

また、喪中で年賀状を送ることができなかった場合は、寒中見舞いで年賀状を終わりにする旨を伝えると良いでしょう。松の内が明けた1月7日以降~立春の2月4日までに届くよう投函するのがベストです。なお、投函時期については1月下旬頃を目安にしましょう。

終活年賀状を出すメリット

終活年賀状を出すメリットとはどのようなものになるでしょうか。ここから具体的に解説していきますので、ぜひ押さえておくようにしてください。

年賀状を送る手間・費用を省ける

1年に1回の催しなので、なかには年賀状の作成を楽しみにしている方もいることでしょう。しかし、作成にかかる時間や手間に対して大変な負担と感じている方も少なくありません。また、年賀状を送る相手が増えれば増えるほど、はがき代などのコストもかさんでいきます。

年賀状を辞退することで、上記のような「心理的負担」や「費用」などを抑えられます。また、時間やお金をほかの作業に回せるので、心が落ち着き精神的に楽になることも珍しくありません。

連絡先を整理できる

終活年賀状は、人間関係を見直す良い機会にもなります。年賀状リストの中には、普段ほとんど連絡を取ることのない親戚や知人などがいる一方で、今後もずっと良いお付き合いを続けていきたいという方々もいることと思います。

終活年賀状で大切にしたい交流関係を明確化し、年賀状のやり取りからメールやSNSなどを使った連絡に切り替えられれば、よりいっそう良い関係を続けられる結果につなげることができるかもしれません。

老後や介護、ご葬儀について考えるきっかけとなる

終活年賀状を出すことのメリットとして、「人生の再確認」ができるという点も挙げられます。年賀状をやめることで、新たな人生を始めるための区切りとなるほか、ご自身の老後や介護、ご葬儀などについてあらためて考えられる良いきっかけにもなります。

終活年賀状を出すデメリット

終活年賀状にはさまざまなメリットがある一方で、知っておくべきデメリットも存在します。ここからは、終活年賀状について気をつける点などを解説していきます。

年賀状を再開しにくくなる

終活年賀状を出すと、それ以降の年では年賀状を送りづらい状況になります。もちろん、復活させることも可能ではありますが、一度「やめる」という宣言をしてしまった後では、再開させるのも億劫になることでしょう。終活年賀状を出す際に、「再び年賀状を書きたい」など、気持ちの変化が起こりそうかどうか一度考えてみる必要があるといえるでしょう。

印象を悪くしてしまう可能性がある

終活年賀状は、受け取る人によっては「絶縁状」と勘違いされてしまう可能性があります。作成の際には、不要な誤解を招くことのないよう、内容に十分留意する必要が出てきます。あくまで年賀状でのやり取りだけを控えるだけで、それ以外での付き合いは継続したい旨をしっかりと伝えることが重要です。

また、終活年賀状に新たな連絡手段を示しても、提示してある方法で連絡を取るのが難しい環境の方もいることでしょう。この場合、そのまま連絡や交流が途絶える可能性があるので注意が必要です。

喪中はがきが届かなくなる

終活年賀状を出せば、相手の年賀状リストから名前や住所が削除されます。喪中はがきは年賀状リストから作成されることが多いため、大切な訃報を受け取れなくなる可能性が高まってしまうかもしれません。年賀状のやり取りを辞退して、新年の挨拶をLINEやメールなどに切り替えると、「喪中はがき」が受け取れなくなるかもしれないということも覚えておきましょう。

終活年賀状を書く際のマナー

終活年賀状の作法は、基本的に年賀状と変わりありません。句読点や忌み言葉に注意しながら、年始らしい明るい雰囲気の1枚になるように仕上げます。ここからは、終活年賀状を書く際の一般的なマナーについて解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

丁寧な挨拶を心がける

終活年賀状は、あくまで新年のご挨拶がメインの年賀状です。「明けましておめでとうございます」「謹賀新年」などの定番の文言を使って丁寧な挨拶から書き始め、簡単な近況報告を添えましょう。

なお、今後の年賀状を辞退する旨を、冒頭からいきなり切り出すのは失礼にあたるので気をつけましょう。全員に同じ内容を出していること、年賀状を終わりにする時期などを明記し、相手へ誤解を与えることのないよう、工夫して書くようにしてください。

年賀状をやめる理由を伝える

年賀状をやめる旨を明記する際に書き添えたいのは、「年賀状を辞退する理由」です。その際に、ウソをついたりごまかしたりする必要はなく、「やめたいと思ったきっかけや経緯」などを具体的に書き記していけば問題ありません。読み手のことを考えて、言葉足らずにならないよう留意しつつシンプルにまとめます。

今後も交友関係は変わらないことを伝える

終活年賀状における大きなポイントは、「送った相手との交流をいかに断絶させないように書くか?」ということです。「皆様」など全員に向けているのが分かる言葉を用いて、全員に同じ文面を送っている旨を強調し、「今後も変わらない付き合いを続けていきたい」という気持ちを伝えるようにしましょう。

代替の連絡手段を伝える

年賀状でのやり取りを遠慮すると同時に、年賀状以外で交流するための代案を必ず明示するようにします。相手がどのような連絡手段を好むのかが不明な場合は、「LINE」「メール」など2つ以上の案を提示してみましょう。

【理由別】終活年賀状の文例6選

終活年賀状は、年賀状をやめる理由などによって、書き方や内容が違ってきます。ここでは6つの具体例を挙げておきますので、自身の状況に近い例文を参考にしてみてください。

年齢が理由の場合

明けましておめでとうございます。

昨年は大変お世話になり、ありがとうございました。

私もいよいよ高齢になりまして、筆を執るのが難しいと感じるようになりましたため、皆様へのご挨拶は、今年をもちまして最後といたします。

つきましては、今後メールや電話などで、皆様とやり取りをさせていただければ幸いに存じます。

今年も、何卒よろしくお願い申し上げます。

メールアドレス:○○@gmail.com

退職が理由の場合

謹賀新年

ご一同様には、幸多き新年を迎えられましたこととお慶び申し上げます。

私事ですが、本年をもちまして定年退職することとなりました。

この節目をもちまして、皆様への年賀状を書き納めにさせていただきたいと存じます。

今後はメールやLINEでのやり取りでお付き合いいただければ幸いです。

皆様のご健康とご多幸を、心よりお祈り申し上げます。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

メールアドレス:○○@gmail.com

LINE ID:△△○○

祝年が理由の場合

新春のお慶びを申し上げます。

昨年は何かとお世話になりまして、ありがとうございました。

私も喜寿となりまして、人生の節目を迎えるにあたり、本年を最後に年始のご挨拶を控えさせていただきます。

今後はメールなどでご連絡を差し上げたいと存じます。

体に気をつけてお互いがんばっていきましょう。

皆様のご健康とご多幸を心よりお祈りいたします。

メールアドレス:○○@gmail.com

ほかの連絡手段への変更が理由の場合

新春のお慶びを申し上げます。

皆様お揃いで、良き新春を迎えられましたことと存じます。

昨年は大変お世話になり、ありがとうございました。

最近になりまして、新しくパソコンを購入いたしました。

そこで今後は、年賀状でのご挨拶を含む近況報告をメールとSNSにて行わせていただくことになりました。

これまで年賀状のやり取りをしていただき、大変ありがとうございました。

今後はメールやSNSで連絡を取り合えれば幸いです。

季節柄、風邪など引かないようどうぞご自愛くださいませ。

SNS ID:○○○ー○○

メールアドレス:○○@gmail.com

家庭の事情が理由の場合

謹んで新年のお祝辞を申し上げます。

昨年は大変お世話になり、ありがとうございました。

私たちはこのたび新しい住所へ移転しまして、心新たに新年を迎えることができました。

つきましては、これを機にいたしまして、来年を最後に年賀状でのご挨拶はどなた様にも控えさせていただくことといたしました。

今後はメールもしくはインスタグラムにてお付き合いいただけると幸いです。

誠に勝手ではございますが、何卒変わらぬお付き合いのほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

メールアドレス:○○@gmail.com

インスタグラムID:○○○

時代・環境の変化が理由の場合

新年明けましておめでとうございます。

今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

SNSが盛んな昨今の状況に伴いまして、今後は新年の挨拶をメールやSNSで行わせていただくこととなりました。

そこで今回をもちまして、年賀状でのご挨拶を控えさせていただきます。

今後は皆様とSNS上で交流を深めていきたいと考えております。

何卒よろしくお願いいたします。

SNS ID:○○○ー○○

まとめ

終活年賀状は、数々の終活の中でも注目を集めている試みです。ただし、特に決まったルールはありませんので、やるやらないの「個々の判断」が重要です。終活年賀状における、さまざまなメリットやデメリットを把握し、今後より良い人生を送るために必要かどうか一度検討してみてはいかがでしょうか。

記事の制作・編集家族葬コラム編集部
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