ご葬儀と結婚式の日程が重なったときはどちらを優先すればいいの?
冠婚葬祭において、ご不幸は突然訪れるため、出席予定であった結婚式とご葬儀の日程が重なることも意外とあります。そのような時は、結婚式とご葬儀のどちらを優先すればよいか悩まれる方も多いと思います。
この記事では、悩みがちなこのケースについて、どのように判断・対応すればよいのかについてご説明します。
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ご結婚されるのは、お身内?それとも知人・友人?
結婚式などのお祝い事である「慶事」とご葬儀などのお悔やみ事である「弔事」のどちらを優先させるかは、基本的に「弔事」を優先させますが、結婚式を挙げられる方がご自身とどういう間柄になのかによって変わってきます。
以下で、結婚式を挙げられる方が「お身内の方である場合」と「知人・友人である場合」での対応について見ていきましょう。
結婚式を挙げられる方が「お身内」の場合
結婚式を挙げられるのがご家族やご親族などのお身内である場合は、ご葬儀への参列を見送らせていただき、結婚式への出席を優先してもマナー違反になりません。
その場合、心を込めてご遺族にあてて弔電を打ち、駆け付けられなかった理由を事細かに説明するのは避けましょう。また、後日現金書留でお悔やみのお手紙を添えた香典を送り、弔意を表します。
もしご遺族に弔問の了解が得られ、ご遺族との都合がつけられるようであれば、香典を持参して直接お顔を合わせて香典をお渡しし、同時にお悔やみの気持ちをお伝えするのがよいでしょう。
結婚式を挙げられる方が「知人・友人」の場合
一方で結婚式を挙げられるのが「知人・友人」であった場合は、ご葬儀に駆け付けるようにし、結婚式への参列は見送らせてもらいましょう(その際、故人様との関係も十分に考慮しましょう)。
その場合は、お料理や引き出物などの準備の都合があるため、結婚式に参列できないことが分かった時点で、新郎新婦には欠席の連絡を必ず入れましょう。なお、欠席を連絡したタイミングや会場によってはお料理や引き出物などのキャンセルができこともあります。そうしたことが予想されますので、結婚式に参列した際にお渡しする予定だったのと同じ金額のご祝儀を包みましょう。
ご葬儀と結婚式が同日だけど時間帯がずれていた場合は?
ご葬儀と結婚式が執り行われる日が同じでも、時間帯がずれているため、両方の参列が可能な場合は、どちらのお式も人と人のつながりやご縁を大切にする儀式であることは変わらないため、ご葬儀も結婚式も参列しても問題ありません。
しかし、ご葬儀と結婚式の会場が離れていたり、時間的に厳しい場合は、ご葬儀への参列を優先しましょう。これは、結婚式などのお祝い事の場合、今後も新郎新婦とお会いできるのに対し、ご葬儀が故人様との最後のお別れであるからです。
なお、ご葬儀と結婚式の両方に参列する際は服装に注意しましょう。同日にご葬儀と結婚式に参列していることをその他の参列者の方々に配慮するのがマナーです。男性の場合は、弔事用と慶事用のネクタイと靴下をそれぞれ用意しておきましょう。女性の場合は、ご葬儀で着用する喪服のほか、結婚式で着用するドレス、かばんや靴も結婚式にふさわしいものを用意しましょう。
忌服期間中でも結婚式に参列していいの?
ご家族やご親戚が亡くなられた際に、故人様を偲び一定の期間喪に服す期間のことを「忌服(きふく)」といいます。なお、忌服の期間はさらに四十九日までの「忌中」と一年間の「喪中」に分かれます。
ご自身が忌服期間中に結婚式に招待された場合、結婚式に参列してもよいのか迷われる方もいらっしゃると思います。このような時はまず新郎新婦に自身が現在忌服期間であることをお伝えし、そのため結婚式への参列を遠慮したい旨をお伝えしましょう。
最近では四十九日である「忌中」が過ぎれば結婚式などの慶事も行っても問題ないという、考えが増えてきましたが、年配の方々の中にはそれとは異なった考えを抱く方が多いのが現実です。そのため、まず喪中期間であることを新郎新婦にお伝えし、その上で参列を遠慮したいことを伝えましょう。それでも、「是非結婚式に出席してほしい」と新郎新婦からお話しがあるようであれば、その際は遠慮せず結婚式に参列させていただくようにしましょう。
間違えのない葬儀社の選び方や注意点をはじめ、さまざまな葬儀の知識・マナーを分かりやすくお伝えします。