お悔やみメールの送り方を例文つき解説!ビジネス・友人・親戚など関係別に紹介します
訃報の連絡が入った際、お悔やみのメールを送るべきなのか一瞬迷ってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。特に、親しくしていたご親戚・友人・ビジネス関係の方などであればなおさらです。しかし、訃報の連絡にお悔やみメールを返すのは、本来の正しいマナーではなく、「送るべき相手」と「送るべきではない相手」を判断する必要があります。
今回は、訃報の連絡に誠意ある対応ができるよう、お悔やみメールの書き方について解説します。本記事の前半では、お悔やみメールについてのマナーや言葉遣いについて、後半にお悔やみメールの例文を紹介していきますので、お悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
コンテンツ
そもそもお悔やみメールは送るべき?
お悔やみメールを送る場合、送るべき相手とそうでない相手を判断する必要があります。下記に、お悔やみメールを送るべき相手と、控えた方が良い相手をリストアップしました。
・とても仲の良かった親戚
・仲の良い友人
・親しくしていた同僚や上司
・懇意にしていた仕事関係の取引先担当者
・親族
・そこまで交流がなかった友人
・仕事上でしたか付き合いのなかった同僚や上司
・仕事でしか関わりのなかった取引先担当者
通常、訃報が届いた後は、ご葬儀に参列する、また手紙・電報を送るのがマナーです。そのため、お悔やみメールを送るのは、親しい間柄の方のみに留めるようにしましょう。ただし、訃報の連絡がメールで来た場合には、返信として送っても問題はありません。
お悔やみメールを送る際のマナー
お悔やみメールには、送るタイミングのほか、使用してはいけない言葉があるなど細かなマナーが存在します。相手を不快にさせないよう、次項で解説するポイントを押さえておきましょう。
できる限り早く送る
お悔やみのメールは、訃報をもらってからすぐに送るようにしましょう。すぐにメールを送るだけでも、ご遺族の方は「思いやってくれている」「労ってもらっている」と感じられます。
敬語・丁寧語を使う
お悔やみメールを送る際は、どんなに親しい間柄であったとしても、敬称や丁寧語を忘れず使用しましょう。以下の内容を確認し、代表的な敬称や丁寧語を把握しておくと安心です。
・父… ご尊父様、お父様
・母… ご母堂様、お母様
・祖父… ご祖父様、御祖父様
・祖母… ご祖母様、御祖母様
・夫… ご主人様、旦那様
・妻… ご令室様、奥様
・ご愁傷様です… 弔事の際によく使われている言葉で、相手様の傷を憂うといった意味がある
・お悔やみ申し上げます… 故人様の逝去を悲しむときに使う言葉
・ご冥福をお祈りします… 「故人様の魂が幸せになれるようにお祈りします」といった意味がある
・哀悼の意を表します… 故人様の逝去を悲しむときに使われる
・残念でなりません… 言葉通り、「故人様の逝去が残念でなりません」と伝えるときに使う言葉
基本的な言葉を知っていれば、いざというときも慌てずに済むのでぜひ参考にしてみてください。
繰り返し言葉・忌み言葉を使わない
お悔やみメールを送る際は、「忌み言葉」に気をつけましょう。忌み言葉とは、不吉な出来事を連想させる言葉を指し、昔から冠婚葬祭の場で使用をはばかられていた言葉です。お悔やみメール以外の場でも気をつけなければならないので、覚えておいて損はありません。
・繰り返し言葉…同じ語句を繰り返している言葉で、「不幸を繰り返す」といった意味につながる
例:たびたび・重ね重ね・しばしば・わざわざ・いろいろ
・忌み言葉… 不幸を連想させる言葉を指し、弔事の場においては使用禁止です。
例:再三・続いて・何度も・引き続き・迷う・浮かばれない
環境依存文字を使わない
「環境依存文字」とは、自分のパソコンやスマートフォンでは表示されるが、相手の方では文字化けしてしまう絵文字や特殊な記号を指します。しかし、どの文字が環境依存文字なのかを把握するのは非常に難しいので、お悔やみメールを送る際には、絵文字や記号などの使用は控えることをおすすめします。
お悔やみメールの構成
お悔やみメールは、「件名」「本文」「締めくくりの言葉」の3つの要素で構成されています。要素ごとでどのような内容を書くのか、順番に見ていきましょう。
①件名
お悔やみメールを送る際、件名は必須です。内容は、「故人様のお名前+お悔やみの際によく使われている言い回し」で問題ありません。
②本文
訃報連絡に対する自分の気持ちと、ご遺族を労う言葉を打ちましょう。どのような文面にすれば良いのかは、次項の『お悔やみメールの文例』で解説します。
③締めくくりの言葉
「いつでも連絡ください」「お忙しいと思いますので、返事は不要です」など、文末に相手を思いやる言葉を使用します。
お悔やみメールの文例
次の項目では、相手との関係性に分けて、お悔やみメールの例文を紹介していきます。
・友人
・会社の上司や同僚
・取引先
・親戚
上記4つの書き方の基本を押さえておき、自分の状況に合わせてアレンジしてみてください。
友人に送るお悔やみメール
親しい友人であったならば、そこまで型にはまった文章でなくとも問題はありません。とはいえ、ラフすぎるのも好ましくないので、礼儀をわきまえた文面にするのが適切です。
件名:(自分の名前より) お悔やみ申し上げます
本文
(故人様の名前)様のご逝去を悼(いた)み 心からお悔やみ申し上げます
(ご遺族の名前)さんは頑張りすぎるところがあるので 気遣いなどで無理をしていないか心配です
自分にできることがあれば いつでも連絡ください
ご葬儀まで忙しいと思いますので 返事はいりません
無理をなさらずにご自愛ください
会社の上司・同僚に送るお悔やみメール
上司や同僚にメールを送る際は、敬称や言い回しに注意が必要です。また、「仕事のことは気にしなくても良い」といった旨を添えると、相手も安心できます。
件名:(自分の名前より) お悔やみ申し上げます
本文
この度の逝去に際し 心からお悔やみ申し上げます
本来であれば直接伺うべきなのですが 略儀ながらメールにて失礼いたします
返信は不要です
件名:(自分の名前より) この度はご愁傷様です
本文
ご尊父様の逝去に際し 心からお悔やみを申し上げます
大変なときだとは思いますが 会社のことは気にしないでご家族との時間を大切にしてください
何か手伝えることがあればいつでも連絡ください
大変なときだと思いますので 返信は不要です
取引先に送るお悔やみメール
取引先に送る際は、「どこの会社の誰なのか」をしっかりと明記する必要があります。
件名:(会社名 自分の名前より) お悔やみ申し上げます
本文
この度は、ご母堂様の不幸に際し 心よりお悔やみ申し上げます
何かとお忙しいのではないかと思い 略儀ながらメールでのお悔やみとさせていただきました
心から哀悼の意を表します
親戚に送るお悔やみメール
親戚から訃報連絡が届いた場合は、ご葬儀に参列するのが基本で、もし参列できない場合は弔電を送るのがマナーとなっています。しかし、とても親しくしている親戚に限っては、お悔やみメールを送っても失礼にはあたりません。
件名:(自分の名前より) お悔やみ申し上げます
本文
ご母堂様ご逝去の報に接し 心よりお悔やみ申し上げます
ご家族の悲しみを思うと 慰めの言葉も見つかりません
つらいときとは思いますが あまり無理をなさらずご自愛ください
まとめ
お悔やみメールは、本来の正しいマナーに則った連絡方法ではないため、送る際には相手を選ぶ必要があります。基本的に、とても親しくしていた間柄であれば特に問題はなく、これまでの関係性について考えれば判断がつきやすいです。
またお悔やみのメールは、手紙や弔電と同じように、言葉選びなどで細かな配慮が必要です。メールを送る際は、今回ご紹介した内容を参考にし、相手の気持ちに寄り添った文章を送ってあげましょう。
間違えのない葬儀社の選び方や注意点をはじめ、さまざまな葬儀の知識・マナーを分かりやすくお伝えします。