葬儀知識・マナー 2022.09.30

ペットの火葬費用はいくらかかる？料金の決まり方、設備・種類ごとの相場を解説

大切なペットが亡くなった際、その後の供養をどうするか悩む方は多くいらっしゃいます。人の場合、ご葬儀の後に火葬を行いますが、ペットの場合は火葬をもってご葬儀とするケースが多いようです。ペットが亡くなった後、悔いなくお見送りしてあげられるように、今回は火葬の費用や火葬方法の違いなどについて解説していきます。

コンテンツ

ペットの火葬費用の決まり方

ペットの火葬費用は、「火葬をする設備・場所」「火葬の種類」「ペットの体重」の3つによって決まります。まずは、それぞれの詳細について詳しく解説していきます。

火葬をする設備・場所

ペットの火葬は主に「火葬車」あるいは「ペット霊園に併設されている火葬場」のいずれかで行われることが多いです。それぞれの違いについては以下のとおりです。

・火葬車
専門の業者が火葬設備の整っている車で依頼者の自宅まで赴き、その後適切な場所に駐車し、車内で火葬を行います。ペット霊園までの移動が難しい方に適しています。注意点としては、火葬の際に匂いや煙が出るため、住宅街の場合は、近隣住民への配慮が必要です。

・ペット霊園に併設されている火葬場
近所のペット霊園に併設されている火葬場で火葬を行います。最近では、出棺からお骨拾いまで依頼する方も珍しくありません。

火葬の種類

ペット火葬の種類は主に「合同火葬」「一任個別火葬」「立会個別火葬」の3つです。それぞれに特徴があるため、内容をしっかりと把握してどの方法にするのかを決めましょう。

・合同火葬
合同火葬は、他のペットと合同で火葬する方法です。他のペットとお骨が一緒になってしまうので、返骨はできません。そのため、納骨も合同です。火葬はしてあげたいけど、経済的な面で個別火葬は厳しいといった方におすすめです。

・一任個別火葬
一任個別火葬は、ペットを個別に火葬する方法です。出棺まで立ち会い、その後は霊園のスタッフにお任せ（一任）します。火葬したお骨は合同供養塔に納めるのが一般的ですが、霊園によっては返骨に対応してくれる場合もあります。

・立会個別火葬
立会個別火葬は、人の火葬に一番近い方法です。基本的に、出棺・火葬・お骨拾い・納骨のすべてに立ち会えます。返骨への対応はもちろんのこと、霊園で埋葬してもらったり、納骨施設へ安置してもらったりと、選択肢が多いのが特徴です。

ペットの体重

ペットの体重によっても火葬の値段は変わってきます。基本的に体重が重ければそれだけ料金は上がる仕組みです。

ペットの火葬費用の相場は？

ここまで、ペット火葬の料金がどのように決まるのかについて解説してきました。次の項目では、それぞれの火葬方法における費用の相場について解説していきます。

合同火葬の費用相場

まずは、合同火葬の相場を見ていきましょう。

体重	料金
2kg未満	8,000～12,000円
～5kg	12,000～16,000円
～10kg	16,000～23,000円
～25kg	23,000～38,000円
～40kg	38,000～56,000円
40kg以上	56,000～63,000円

2kg未満の場合、10,000円以内と比較的安価で火葬ができることが分かります。

一任個別火葬の費用相場

続いて、一任個別火葬の相場は以下のとおりです。

体重	料金
2kg未満	15,000～17,000円
～5kg	17,000～23,000円
～10kg	23,000～26,000円
～25kg	26,000～40,000円
～40kg	40,000～60,000円
40kg以上	60,000～66,000円

合同火葬の相場に比べ、全体的に高めに設定されていることが分かります。

立会個別火葬の費用相場

立会個別火葬の相場も確認しておきましょう。

体重	料金
2kg未満	17,000～19,000円
～5kg	19,000～24,000円
～10kg	24,000～28,000円
～25kg	28,000～43,000円
～40kg	43,000～62,000円
40kg以上	62,000～69,000円

最低でも17,000円、場合によっては70,000円近くかかるため、余裕を持って予算を組むようにしましょう。

訪問火葬の費用相場

最後に、訪問火葬の相場を見てみましょう。以下は「合同火葬」を選んだ場合の相場なので、全体的にやや低めの価格設定になっているのが特徴です。

体重	料金
2kg未満	8,000～15,000円
～5kg	15,000～20,000円
～10kg	20,000～26,000円
～15kg	26,000～28,000円
～20kg	28,000～35,000円
25kg以上	35,000～40,000円

訪問火葬の場合、火葬車によっては20kg以上のペットを受け付けていない会社もあるため、事前に確認しておくようにしましょう。

ペットの火葬後の費用について

火葬後の供養方法は、ご自宅で供養する方法、ペット霊園や納骨堂に納める方法、散骨する方法の3つが存在します。それぞれで維持費が発生するもの・しないものがあるため、事前に確認しておくと、その後の予算が組みやすいです。

自宅で供養する場合

火葬後のお骨を、骨壷や骨袋などに入れてご自宅で供養する方法です。費用はお骨を納める骨壷代が必要になるだけで、その後の維持費はかかりません。

最近はペット用のおしゃれでかわいらしいデザインの骨壷が多く発売されており、比較的安い値段で手に入れられます。ペットのイメージに合った骨壷を選んで供養してあげると良いでしょう。

ペット霊園や納骨堂に納める場合

ペット霊園の合同供養塔や納骨堂にお骨を納める方法もあります。納骨堂の場合は納骨時に発生する納骨料と年間管理費がかかるため、利用する前にどれくらいの費用がかかるのかをチェックしておくようにしましょう。

他にも、霊園によっては個別にお墓を立てて供養もできます。墓石の値段や永代使用料、年間管理費など、他の供養方法に比べて費用はかかってしまいますが、使っていたリードやお気に入りだったおもちゃも一緒に飾っておけるなどのメリットがあります。

散骨する場合

お骨を散骨する方法もあります。粉骨にかかる費用は5,000～20,000円ほどですが、その後の費用はかかりません。ただし、海洋散骨のように海の上で散骨する場合は、船のチャーター代などの費用が発生します。

ペットの火葬費用を出せない場合は自治体に依頼する方法も

どうしても火葬にお金がかけてあげられないといった方は、自治体に依頼する方法もあります。料金は無料～30,000円ほどと格安です。

ただし、自治体にお願いする場合は一般廃棄物として処理されてしまう場合もあります。返骨はもちろんのこと、十分な供養もしてあげられません。大切なペットの最期としてはあまりおすすめできない方法です。自治体にお願いする場合、事前に確認を行い依頼するかどうか決めるようにしましょう。

まとめ

ペットの火葬は、火葬設備・火葬方法・ペットの体重によって費用が決まります。体重の軽い方が費用は安く済み、おおよそ8,000～70,000円ほどで火葬できます。最も費用がかからないのは自治体に頼む方法です。

大切なペットのため、「お骨拾いまでしっかりとしてあげたい」「悲しすぎてお見送りができないから、できればスタッフにお願いしたい」など、さまざまな想いがあるでしょう。悔いなく見送ってあげるためにも、利用料金だけでなく、総合的に考えてから依頼する火葬業者を決めるようにしましょう。