四十九日のお供え物の選び方は?よく選ばれる品物やマナーも詳しく解説
四十九日法要はご遺族様と故人様にとって節目となる大切な法要となります。「どういった物を用意すればいいのか」「予算はどのくらいか」「のしはどうすれば良いのか」悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
本記事では四十九日法要に適切なお供え物の選び方、金額の相場、お供え物に関するマナーについて解説していきます。
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四十九日のお供え物の選び方は?
四十九日に限らず、法要のお供え物を選ぶ際は4つのポイントに気をつけなければなりません。そのポイントとは、「消え物」「分けられる品物」「日持ちする物」「高級過ぎない物」であることです。理由は以下の項目で解説していきます。
消え物
「消え物」とは、使用後に残らず消える物のことを指します。法要にいては「悲しみや不祝儀が残らないように」という意味を込めて、お供物に「消え物」を選択する習慣があります。
分けられる品物
地方によっては、法要後にお供え物を参列者で分ける習慣がある場合もあります。そのため、お供え物は個包装で分けやすい物が良いとされているのです。
日持ちする品物
前項でも説明した通り、地方によってはお供え物を参列者で分ける場合があります。なかには遠方からの参列者もいらっしゃるでしょう。そのような方のためにも、お供え物は保存が利くような物にすると喜ばれるかもしれません。
高級過ぎない品物
高級過ぎる品物はかえってご遺族様に気を使わせてしまうため、あまりオススメはできません。生前故人様に大変お世話になった方であれば、良い物を用意したくなる気持ちもわかります。しかし、ご遺族様があまり気負わないような品物を選ぶことも配慮のひとつです。
どのくらいの相場で用意すれば良いのかは、別の項目にて解説しています。
四十九日のお供え物でよく選ばれる品物
四十九日におけるお供え物では、「適切な物」と「適切でない物」が存在します。この項目ではそのなかでも、お供え物の定番としてよく選ばれる「適切な品物」について解説していきます。
お菓子
お供え物の定番はやはり「お菓子」です。用意するのは、和菓子、洋菓子どちらでも問題ありません。しかし、生クリームなどを使用した物はすぐ悪くなってしまうため、できれば保存が利いて個包装になっているお菓子を選ぶと良いでしょう。
果物
果物も、お供え物として多く用意される物のひとつとなります。果物は特に丸い形の物が良いとされており、リンゴ、グレープフルーツ、ブドウ、オレンジ、桃、梨、メロンなどが定番となっています。
線香・ろうそく
お線香やろうそくもお供え物として良いとされています。お線香の香りは故人様の心身を浄化させると考えられており、煙は故人様の魂を極楽浄土へ案内するといわれているからです。
お花
お花も、お供え物としてよく選ばれる品物のひとつです。四十九日が過ぎるまでは白を基調した物がよく使用され、定番は胡蝶蘭、白菊、百合などです。
しかし、白以外でも故人様が好きだった花がある場合は、お供え物として持参して問題ありません。ただし、バラなどのトゲがある物はケガの原因にもなってしまうので避けた方が良いでしょう。
お酒・水
ビールや日本酒などもよくお供え物として選ばれています。生前お酒の好きだった方であれば、お供え物として用意する方もいらっしゃいます。しかし、場合によってはアルコールがNGの時もあります。
故人が好きだった品物
これまで紹介した定番商品の他にも、故人様が好きだった物をお供えするのも良いとされています。しかし、いくら故人様が好きだったとはいえ「肉」や「魚」は避けるようにしましょう。
なぜ肉や魚がダメなのかは、別の項目にて解説しています。どうしてもお供えしたいという場合は、事前にご家族様へ相談しておくと良いです。
四十九日のお供え物の金額相場
実際にお供え物を用意する際、いくらくらいの物を買ったらいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。お供え物や香典にはある程度の相場が存在するので、次の項目では四十九日における香典やお供え物の金額相場について解説していきます。
香典の相場は5,000〜30,000円
四十九日法要における香典の相場は5,000〜30,000円とされています。なぜ金額の幅がこれほどまで開いているのかというと、香典は故人様との関係性によって金額が変わってくるからです。
また、この相場は法要後に「お斎」と呼ばれる会食があった場合の相場となります。もし会食がなかった場合は、相場から10,000〜20,000引いた金額を包むようにしましょう。
品物の相場は3,000〜5,000円
四十九日法要におけるお供え物の金額相場は3,000〜5,000円とされています。こちらも香典と同様で、故人様との関係性によって相場は変わっています。もし相場よりも高い物を用意したいのであれば、高くても10,000円以内にすることをオススメします。
四十九日のお供え物に関するマナー
四十九日のお供物には、れっきとしたマナーが存在します。この項目では、お供え物として「不適切な物」「手紙の書き方」「お供物の包み方」「お返しの選び方」について解説していきます。
お供え物として適していない品物
お供え物として不適切な物に「香りが強過ぎる物」「殺生を彷彿とさせる物」があります。「香りが強過ぎる物」というのは、例えばお線香やお花です。お線香には独特の香りの物がありますし、お花も香りが強い物もあるので注意が必要です。
また、「殺生を彷彿とさせる物」はお供え物としてNGとされています。例えばお魚やお肉がそれにあたります。仏教では殺生が禁止されているため、たとえそれが故人様の好物であったとしても適切なお供え物とはいえません。
手紙の書き方
お供え物を郵送にてお渡しする際は、手紙を一筆添えるようにします。その際の注意点としては、「重ね言葉を使用しない」「季語の挨拶は入れない」などがあります。
「重ね言葉」は不幸が重なるという意味があるため、使用しないよう注意しましょう。同様の理由から、二重封筒を用いることもあまりよろしくないとされています。
包み方・渡し方
四十九日におけるお供え物の熨斗(のし)は弔事用の物を使用します。四十九日までの水引は黒白の結び切りが一般的ですが、一部地域では黄白を用いる場合もあるので、事前に地域の習慣を調べておくようにしましょう。
一般的に四十九日まで、表書きは「御霊前」と記載します。ただ、宗派によっては書き方が異なるので、不安な場合は「御供物」と書いておくと安心です。記入する際は黒墨を使用します。
お供え物をお渡しする際は、直接お仏壇や祭壇へ置くのではなく、必ず施主様にお渡しするようにします。その際に「本日はお招きいただきありがとうございます。心ばかりですがお供えください」と一言添えるようにしましょう。紙袋に入れている場合は、渡す際に紙袋から取り出し、中身だけを渡します。
四十九日法要に参列することができない場合は、郵送でのお渡しでも問題ありません。その際はご遺族様にいつ頃到着するように送ればいいか聞いておいた方が良いです。なぜなら、当日の配達の場合、ご遺族様が忙しくて荷物が受け取れない場合があるからです。
まとめ
四十九日に限らず、お供え物は「日持ちがする物」「個包装されている物」が良いとされています。また、「殺生を彷彿とさせる物」「香りがキツ過ぎる物」はお供え物として相応しくないので、注意が必要です。
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