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お彼岸とは?2024年の日程やお墓参り・お供えのマナーについて解説


お彼岸とは?2024年の日程やお墓参り・お供えのマナーについて解説

年に2回、春分の日と秋分の日に訪れるお彼岸は、昔からある日本の大切な慣習となっています。しかし、その意味や由来を正しく認識している方は、それほど多くありません。なんとなく「お墓参りに行く日」や「祝日」として認識している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

お彼岸は大切な仏教行事のひとつであるため、事前の準備はもちろんのこと、覚えておくべきマナーもあります。しかし、お彼岸に際して何を準備していいか分からないといった方も少なくありません。

本記事では、お彼岸の由来や行う意味について、またお彼岸で用意しておくべきお供え物の内容や相場について解説します。あわせてお墓参りのマナーについても解説していますので、お彼岸の際には間違った方法でお墓参りすることのないよう、ご活用いただけたらと思います。

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お彼岸とは?

お彼岸とは、あの世とこの世がもっとも近づく日のことを指します。仏教の世界では、あの世を「彼岸」、この世を「此岸(しがん)」と呼び、彼岸は西の方角、此岸は東の方角にあるとされています。

春分と秋分の日は、真東(此岸)から太陽が昇り、真西(彼岸)に太陽が沈む日であり、さらに昼と夜の時間がまったく同じ日でもあります。そのため、お彼岸はあの世とこの世がもっとも近づく日とされているのです。

お彼岸の歴史は古く、仏教が日本に広まる前にさかのぼります。起源は806年とされていますが、その頃のお彼岸は、現代のお彼岸とは内容がだいぶ違うものでした。現代のお彼岸に近くなったのは、仏教が普及してからといわれています。

2024年(令和6年)のお彼岸はいつからいつまで?

春分の日の彼岸を「春彼岸」、秋分の日の彼岸を「秋彼岸」と呼びます。「春彼岸」は春分の日の当日と前後3日間の計7日間、「秋彼岸」は秋分の日の当日と前後3日間で、どちらとも計7日間です。

春分・秋分それぞれの彼岸の初日を「彼岸入り」、真ん中の日を「中日」、最終日を「彼岸明け」といいます。2024年(令和6年)のお彼岸の日程は、以下のとおりです。

項目 春彼岸 秋彼岸
彼岸入り 3月17日(日) 9月19日(木)
中日(春分の日・秋分の日) 3月20日(水) 9月22日(日)
彼岸明け 3月23日(土) 9月25日(水)

前もって日程を把握しておくことで、お彼岸の準備をスムーズに行うことができます。

2025年(令和7年)のお彼岸はいつからいつまで?

2025年(令和7年)のお彼岸の日程は、以下のとおりです。

項目 春彼岸 秋彼岸
彼岸入り 3月17日(月) 9月20日(土)
中日(春分の日・秋分の日) 3月20日(木) 9月23日(火)
彼岸明け 3月23日(日) 9月26日(金)

お彼岸の日程と決まり方

春彼岸は春分の日、秋彼岸は秋分の日を中心とした前後3日間(計7日間)がお彼岸として指定されています。春分の日と秋分の日は太陽の動きによって決まるため、春分の日は3月20日~21日頃、秋分の日は9月22日~23日頃になることが多いです。

お彼岸の意味と由来

前述のとおり、彼岸はあの世を意味する言葉です。その語源は、サンスクリット語のパーラミター(波羅蜜多)を漢訳した到彼岸(とうひがん)からきているとされています。

パーラミターとは、悟りの境地に達すること、またはそのために積むべき修行のことを指します。この漢訳である到彼岸を略して生まれた言葉が、お彼岸であるというのが通説です。

お彼岸にやることは?

お彼岸は、ご先祖様への感謝の気持ちを込めて供養を行う期間です。そのため、この期間はお墓参りをはじめとした先祖供養を中心に過ごすのが通例となっています。

ここでは、お彼岸にやるべきことを3つご紹介します。地域や宗教によってお彼岸の考え方が異なる場合もありますので、そちらも確認したうえで供養を行うようにしましょう。

お墓参り・お墓掃除

お彼岸には、ご家族全員でお墓参りとお墓掃除を行うのが一般的です。お墓参りに行く際は、以下のものを用意しておきましょう。

項目 主に用意するもの
掃除道具 スポンジ、たわし、タオル、軍手、ゴミ袋など
お供え物 供花、食べ物・飲み物、半紙、お線香など
お参り用品 数珠、ろうそく、ライター、手桶、ひしゃくなど

寺院や霊園によっては、手桶やひしゃくなど借りられるものもあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。続いて、お墓参りの基本的な手順やマナーについて解説します。

<お墓参りの手順>

1.本堂にお参りする

2.お墓に向かって合掌 する(掃除することを報告する)

3.お墓の周りや墓石を掃除する

4.お墓の前にお供え物を捧げる

5.線香に火をつけ、墓石の前で合掌する

あまり堅苦しく考える必要はありませんが、お墓参りは本堂へのお参りから順に行うのが通例です。手を合わせるときは、お墓よりも低い姿勢が良いとされていますので、墓石の前にしゃがんで両手を合わせるようにしましょう。

また、お墓に日本酒やビールをかけてしまう方がます。生前故人様が好きだったから、お酒を飲ませてあげたいという気持ちはよく分かりますが、実はお墓に水以外をかけることはNGとされています。

水以外の飲料類は、お墓にお供えするようにします。そうでないと、お墓の変色や劣化を招く恐れがあるからです。お墓をいつまでもキレイに保つためにも、マナーを守ってお墓参りをするようにしましょう。

お仏壇へのお参り・お供え

自宅にお仏壇があるご家庭では、お彼岸に仏壇へのお参りやお供えをするのが一般的です。お彼岸は、節目としてお仏壇をきれいにする良い機会ですので、お参りをする前に掃除を行うと良いでしょう。お仏壇を掃除する際に使う道具には、次のようなものがあります。

道具 概要
毛払い お仏壇や仏具に付いている埃を払うための道具
筆はた(お仏壇用) 細かい装飾や彫刻が施されている箇所を掃除するための道具
クロス(お仏壇用) 塗装が傷付かない仕様になっている布
つや出しクリーム・ワックス お仏壇の掃除の仕上げとして塗るクリーム・ワックス

これらの道具を用意しておけば、お仏壇の掃除をスムーズに進められ、綺麗に仕上げることができます。以下に、お仏壇の掃除の流れをまとめましたので、そちらもぜひ参考にしてみてください。

<お仏壇の掃除の流れ>

1.お仏壇に合唱する(掃除することを報告する)

2.換気のために部屋の窓を開ける

3.仏具の配置を撮影し、仏具を取り出す

4.毛払いやはたきで埃を払う

5.クロスなどでお仏壇の内側・外側を掃除する

6.仏具を掃除する(必要に応じてクリームやワックスを塗る)

7.仏具を元の位置に戻し、お仏壇に合掌する

お仏壇の掃除が終わったら、仏具を元の位置に戻す必要があります。毎日見ていても、元の位置を思い出すのはなかなか難しいと思いますので、掃除を始める前に全体の写真を撮っておくのがおすすめです。

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他家へのお参り・お供え

地域によってはお墓参りやお仏壇参りを兼ねて、他家を訪問するという慣わしがあります。他家へのお参り・お供えをする際には、手土産(お供え物)を持参するのが基本です。

定番のお供え物としては、進物用線香や菓子折りなどの消え物や香典(現金)などが挙げられます。お彼岸の期間は、訪問先のご家族も出かけている可能性が高いため、前もって連絡しておくと安心です。

お彼岸のお供え物に関するマナー

お彼岸でお供えするお花やお菓子に、明確な決まりはありません。基本的に故人様が好んでいたものを選びます。また、季節の花や季節の果物などを供えるといった風習もあります。

自宅のお仏壇にお供えするものであれば、多少個性的なものでも良いかもしれませんが、ご親戚のお仏壇にお線香をあげる際は、多少なりとも気を遣う必要があります。次の項目では、お彼岸にふさわしいお花の種類や、お供え物について解説していきます。

お供え物の選び方

お彼岸のお供え物では、菊や百合の花がよく使われます。特に菊は「邪気を払う」という意味を持つため、供花や仏花の定番として広く親しまれています。加えて、花びらが散らないことも、供花や仏花として選ばれる理由です。

また、お花の本数は奇数が良いとされているため、3・5・7本ほどの1束を2つ用意します。供花や仏花は2束1対が基本ですので、間違えないように注意しましょう。

花以外では、お菓子をお供えすることが多いです。春彼岸にはぼた餅を、秋彼岸にはおはぎをお供えするのが一般的で、故人様が好きだった食べ物をお供えするケースも多く見られます。

お花

お彼岸では、先ほどご紹介した菊のほか、上品なイメージがある白色の百合もお供え物としてよく使われます。春彼岸においてはアイリス・マーガレット・牡丹などがよく使用され、秋彼岸の場合は菊・竜胆などが定番です。

また、季節の花や故人様が好んでいた花を選ぶのも良いでしょう。お花は普段からお供えするものですが、お彼岸の時期は盛大にお供えするのがおすすめです。

彼岸団子・ぼた餅・おはぎ

お彼岸には、彼岸団子という団子をお供えする地域もあります。この団子はお彼岸の初日や最終日にお供えすることが多く、彼岸入り(初日)に供える団子は「入り団子」、彼岸明け(最終日)に供える団子は「開け団子」と呼ばれています。加えて、地域によって形や積み方に違いが見られる点も特徴です。

また、春彼岸にはぼた餅を、秋彼岸にはおはぎをお供えする風習もあります。諸説ありますが、小豆の赤色に邪気払いの効果があることや貴重な砂糖を使用したお菓子であることから、ご先祖様への感謝の気持ちを込めてぼた餅やおはぎをお供えするようになったといわれています。

なお、ぼた餅とおはぎは2つとも同じものです。双方は季節の花に由来し、ぼた餅は牡丹の花から、おはぎは萩の花からそう呼ばれています。

精進料理

肉や魚介類を使わない精進料理も、お彼岸におけるお供え物として定着しています。近年ではフリーズドライタイプの精進料理セットが販売され、どのご家庭でも手軽に供えることができるようになりました。

なお、お仏壇にお供えするときは、御霊供膳(おりょうぐぜん)と呼ばれる専用のお膳を使用するとより丁寧です。お供え物には神仏の力が宿るといわれていますので、下げた後にはご家族全員で美味しくいただきましょう。

故人様が好きだったもの

故人様が好きだった飲食物も、お供え物の定番です。ただし、仏教の教えでは肉・魚・生もの・お酒は禁じられていますので、これらは避けるようにしましょう。

最近ではビールやお寿司など、さまざまな飲食物をかたどったろうそくが多く登場していますので、こちらを利用するのもおすすめです。

お供え物の金額相場

一般的にお供え物の相場は、3,000~5,000円ほどとされています。ものではなくお金をお供え物とする場合も、同じ金額で問題ありません。

信心深い家の場合は僧侶を自宅にお招きし、お経をあげてもらうこともあります。その際は、お布施を包む必要があり、相場は30,000〜50,000円ほどです。さらに御車代として、5,000〜10,000円ほど多く包みます。寺院で行われる合同の法要の場合は、3,000〜10,000円が目安となります。

訪問できない場合は彼岸入り前日に届くように送る

どうしてもお彼岸にお参りに行けない方は、お供え物を郵送で贈るという方法もあります。基本的にはお彼岸の期間内であればいつ送っても問題ありませんが、できれば相手方がお墓参りに行く前や、お仏壇を掃除する前に送るのが良いとされています。

したがって、お供え物は彼岸入りの前日に届くように郵送するのが理想です。遅れてしまう場合は、遅くても中日までには届くようにしましょう。

お供え物は持ち帰るべき?

お墓にお供えしたものは、必ず持ち帰るようにしましょう。一昔前は、お供え物をそのまま置いておくのが主流でした。しかし、お供え物を狙うカラスや野犬のせいで墓地が荒れてしまうという被害が続出したため、現在ではお供え物を持ち帰るのがマナーとされています。

包み方・表書きの書き方

お彼岸のお供え物を親戚や知人などに送るときは、一般的には掛け紙(のし紙)をつけるのがマナーとされています。東日本では黒白の水引き(結び切り)を、西日本では黄白の水引きを用いることが多いようです。

また、表書きは「御供」または「御供物」と書きます。そして、掛け紙の下にご自身の氏名をフルネームで書くのが基本です。

お彼岸に関するQ&A

最後に、お彼岸に関するQ&Aをご紹介します。以下の内容も参考に、お彼岸について正しい知識を身につけておきましょう。

お彼岸とお盆の違いとは?

お彼岸があの世にいるご先祖様を想いながら供養をする期間であるのに対し、お盆はあの世から自宅までご先祖様をお迎えして供養する期間という違いがあります。

お彼岸と此岸の違いは?

仏教の世界では、ご先祖様がいるあの世のことを彼岸といい、私たちが生きているこの世のことを此岸(しがん)と呼びます。言葉自体は似ていますが、双方の意味は全く異なります。

お彼岸の対義語は?

お彼岸は「彼の岸」と書き、あちらの岸(あの世)という意味を持ちます。したがって、お彼岸の対義語は、こちらの岸(この世)を意味する此岸です。

お彼岸にやってはいけないことはある?

お彼岸は身を慎む期間(弔事)ではないため、特にやってはいけないことはありません。しかし、ご先祖様への感謝の気持ちを込めて供養を行う期間であることから、結婚式などのお祝いを控える傾向があります。もしお彼岸にお祝い事を行いたい場合は、事前にご家族や関係者に説明を行うといった配慮が必要です。

お彼岸にお参りできない場合はどうする?

お彼岸にお参りできない場合は、時期をずらしてお参りしたり、自宅のお仏壇に手を合わせたりしていただければ問題ありません。何よりも大切なのは、ご先祖様を供養する気持ちです。

まとめ

お彼岸は日本に古くから存在する慣習で、ご先祖様に感謝を伝える大切な仏教行事のひとつです。春彼岸と秋彼岸のどちらも準備する内容は変わらないので、一度覚えてしまえば、その後はスムーズにお彼岸を迎えることができます。お供え物の金額相場やお供え物の種類、マナーなどもあるため、しっかり覚えておきましょう。

記事の制作・編集家族葬コラム編集部
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