ご収骨の後に残されたお骨はどうするの?お骨の残り方の違いや扱いとは?
ご葬儀を執り行った後に故人様のご遺体は火葬されます。そして火葬後にはご遺族やご親族などによってお骨が拾われて骨壺にお骨を納める「ご収骨(骨上げ)」が行われます。ご収骨の際にはどうしても骨壺に収まりきらないご遺骨が出てきてしまいます。そのような残ったご遺骨はどうなるのでしょうか。
この記事では、そもそもの火葬の方法や火葬後に残されてしまったご遺骨の扱いなどをご説明します。
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東日本と西日本でご収骨の方法が異なる
火葬を執り行った後に、お骨をご遺族やご親族で拾われることを「ご収骨(拾骨・骨上げ・骨拾い)」と言います。ご家族やご親族の方のご葬儀に参列されたことがある方に関しては、一度はご収骨をされたことがあると思います。
このご収骨ですが、実はご収骨の方法が東日本と西日本で異なることをご存知でしょうか。例えば東日本の場合であれば、ご収骨の際には基本的に全てのお骨を収めるのですが、西日本ではお骨は一部のみを収めるのです。そのため、西日本ではお骨が多く残ってしまうことになります。
火葬後のお骨の残り方
火葬されたお骨の残り方は、「火葬の方法」や「ご遺体の状態」によって変わってきます。以下では、「火葬の方法」や「ご遺体の状態」でのお骨の残り方の違いをまとめましたので見ていきましょう。
火葬の方法について
ご遺体を火葬する方法には大きく分けて2つがあります。
1)ロストル式
ロストル式は、お棺をロストルと呼ばれる格子の上に置いてバーナーで焼く方法になります。ロストル式では骨受け皿とお棺の合間にロストルが入っていてご遺体を焼いていくうちにご遺骨が骨受け皿に落ちていく仕組みになっています。
ロストル式は費用があまりかからず作成も容易ですが、近年では後述する「台車式」におされてしまい、ロストル式を採用している火葬場は現在約1割程度とされています。
なお、ロストル式では台車式に比べてご遺骨がきれいに残りにくいという点が挙げられます。
2)台車式
現在、火葬場で主流となっているのが「台車式」になります。台車式は主燃料炉においてバーナーで台車とお棺を一緒に焼くという方法になります。台車式ではご遺体を焼く際に出る悪臭や有毒ガスを無害にする炉が基本的なため、その分コストはかかりますが衛生面などの面から現在では台車式が広く普及しているようです。
なお、台車式の場合、ロストル式に比べてご遺骨がきれいに残りやすくなっています。
ご遺体の状態で異なるお骨の残り方
火葬後のお骨の残り方に関しては、年齢や性別などのように個体差によるものが大きいとされています。そのため、お骨がきれいに残るように、ご遺体状態を見て火葬場の職員が火葬の時間や温度の調整をしてもらえます。
ただし、故人様がご高齢であった場合、骨粗しょう症などが原因で骨密度が低くなったためにお骨の残りが少なかったり、灰ばかりになってしまう場合もあります。また、先にも述べましたが性別によって骨の大きさに違いがあるために、火葬後のお骨の残り方が変わってきます。
火葬後に残ったお骨はどうなるの?
火葬後に残ったお骨に関しては、砕かれて灰の状態にするのが一般的です。法的にはご収骨後に残ったお骨に関しては自治体が所有し、「不用品または廃棄物(一般廃棄物)として処分できる」とされています。
なお、自治体によって処分場を設けているところもありますが、残ったお骨を一般廃棄物として処理されることは遺族感情からかなり抵抗があると思います。
そのため、近年では残ったお骨の処理方法に関しては、「永代供養堂」や「残骨供養堂」に収められるのが一般的です。多くの場合、専門の処理業者がご遺骨に残された貴金属のリサイクルや有害物質の除去などを行い、粉骨してから永代供養堂や残骨供養堂に埋葬をされているようです。
間違えのない葬儀社の選び方や注意点をはじめ、さまざまな葬儀の知識・マナーを分かりやすくお伝えします。