生きているうちに執り行う生前葬。その意味や内容、注意点などについて
「自身が亡くなる前にご家族やご友人に感謝の気持ちを伝えたい」となった場合、その希望が叶えられるのが生前葬になります。著名人の方々がしばしば生前葬を執り行ってニュースなどで取り上げられますが、一般の方にはまだまだ認知はされていないというのが実情だと思います。
この記事では、生前葬に関する知識や生前葬の流れ、生前葬の注意点などについてご説明します。
コンテンツ
生前葬とは?
ご本人が生きているうちにご本人の意思や希望で、ご家族やご友人を招いて儀式を執り行うのが「生前葬」になります。生前葬儀とも呼ばれます。
ご本人が生きているうちに親しい方々やお世話になった方々にこれまでのお礼をしたい、感謝の気持ちを伝えたいといったことから執り行われます。また、認知症が進行してしまう前に伝えておきたいことも、生前葬を執り行うことで叶えられます。
生前葬で執り行う内容
生前葬を執り行う場合、その内容もご自身で決められます。そのため、無宗教のお別れ会やパーティといった明るい雰囲気のような内容が多く、ご本人の意向を反映できる形となっています。
また、通常のご葬儀のように司式者を招くこともできます。そのような意味においても生前葬の内容については非常に異なっており、生前葬には多様性があるのです。
生前葬を執り行う際の注意点
ご本人が希望する生前葬を執り行うには、周囲の方々にしっかりと説明するほか、生前葬で執り行う内容の精選が重要です。
以下では、生前葬を執り行う際の注意点に関してまとめましたのでご参照ください。
・ご家族やご親族としっかり話し合う
生前葬は、近年徐々に認知されてきてはいますが、まだまだ一般的なご葬儀の形式とは言えません。ご自身の理解が深くても、ご家族やご親族の同意なしに進めることは適切ではありません。そのため、ご家族やご親族としっかりと話し合い、生前葬に対する理解を得ることは非常に大切です。
どれくらいの人を招待し、どんな内容にするのかといった生前葬のイメージとそれにかかる費用が大まかに分かったら、まずご家族に相談しましょう。ご家族の理解が得られたら、ご親族の同意も得ておきましょう。
・亡くなった後のご葬儀についても考える
生前葬を執り行ったら、亡くなられた後のご葬儀は執り行わなくてよいのかと言えば、そういうわけにはいきません。ご葬儀には、「遺された方のために行う」という役割もありますので、ご葬儀についてもしっかりと考えておきましょう。
生前葬に招待された場合のマナーについて
近年では生前葬について認知された方が少しずつ増えてきているため、ご家族やご友人から招待されることも考えられます。生前葬は通常のご葬儀とマナーが異なる点もあるため、生前葬に招待された場合のマナーを押さえておくと安心です。
・服装のマナー
生前葬に参列する際の服装は、一般的なご葬儀のような明確なルールは決まっていません。そのため、生前葬に招かれた場合の服装に関しては、案内状に記載されている内容に従うか、主催者に直接確認するとよいでしょう。
・香典のマナー
一般的なご葬儀では香典を持参しますが、生前葬の場合は「会費制」となるケースがあります。そのため、香典に関して明確な案内がないようであれば、主催者に会費の有無を確認するようにしましょう。なお、主催者が香典を辞退された場合は、主催者の意向に従うようにしましょう。
・参列を辞退する場合のマナー
様々な事情から招かれた生前葬への参列が難しい場合は、主催者に辞退する旨を伝えましょう。主催者は招待状を基に会場や食事などの用意をするため、なるべく早急に連絡するようにしましょう。
間違えのない葬儀社の選び方や注意点をはじめ、さまざまな葬儀の知識・マナーを分かりやすくお伝えします。