ご会葬者に香典返しを辞退されたらどうする?辞退される理由やその場合の対応とは?
ご葬儀に参列される際には香典を持参するのがマナーです。ご遺族はご会葬者からいただいた香典に対し、故人様の代わりにお返しを贈ります。これを「香典返し」と言いますが、ご会葬者の中には香典返しを辞退される方もいらっしゃいます。そのような場合、ご遺族はどのように対応すればいいのでしょうか。
この記事では、香典返しをご会葬者から辞退された際の対応についてご説明します。
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香典返しを辞退する理由とは?
ご会葬者はご葬儀において香典を持参し、ご遺族はいただいた香典に対して故人様に代わって香典返しをご会葬者にお贈りします。しかし、香典返しを辞退されるご会葬者もいらっしゃいます。そのようなご会葬者はどうして辞退をされるのでしょうか。以下では香典返しを辞退される際の理由として挙がるものをいくつかご紹介します。
(1)ご遺族への心遣い
近年では、ご葬儀の当日に香典返しをする「当日返し」が増えてきましたが、本来香典返しはご葬儀後にお贈りします。そのため、香典返しの手配以外にもご葬儀後は何かと忙しいご遺族への心遣いから香典返しを辞退される方もいらっしゃいます。
(2)香典返しを受け取れない
香典返しを辞退される方の中には、公的な組織や会社に所属している方もいらっしゃいます。公的な組織や会社の場合、禁止事項として香典返しを受け取れないことがあります。その場合、香典返しを贈ってしまうと相手を困らせてしまいますので、心遣いをありがたく受け取りましょう。
(3)香典が少額であった
ご自身が包んだ香典が香典返しをいただくほどではないと考えられていたり、複数人で香典を包んだために一人ひとりの金額が少なかったために、香典返しを辞退されることもあります。また、香典返しを辞退することを前提で香典を少額包まれる方もいらっしゃいますが、いずれにしても香典を少額にすることで香典返しを辞退されたご遺族が気を遣わずに済むというご遺族への配慮と言えます。
香典返しの辞退を申し出された際の対応とは?
香典返しをご会葬者が辞退されたら、基本的にご遺族はその申し出を受け取るのがマナーとなります。
しかし、香典をいただいたにもかかわらず、それに対して何もしないのも、相手との関係性を崩してしまうのではないかと考えられる方もいらっしゃるではないでしょうか。その場合、香典をいただいたことに対する感謝の気持ちを伝える方法が2つあります。それぞれについて見ていきましょう。
お礼状や挨拶状を送る
香典返しをご会葬者から辞退された場合、香典をいただいたことへの感謝を伝える一般的な方法が、お礼状や挨拶状を四十九日法要後に送る方法になります。
香典返しは、香典返しの品と一緒にお礼状や挨拶状を添えるのが一般的です。そのため、香典返しを辞退された方にはお礼状や挨拶状だけを送るようにしましょう。
謹啓
御尊家一同様に於かれましては 御清祥に御過ごしのことと存じます
〇〇(故人名)の葬儀に際しては 御繁忙中にかかわりもせず御弔意を賜り 誠に有難く厚く御礼申し上げます
お陰をもちまして四十九日法要を滞りなく相営むことができました
つきましては早速拝趨し御礼を申し上げるところですが 略儀ながら書中にて御挨拶申し上げます
敬具
令和〇年〇〇月 喪主
別の機会にお礼をする
香典返しをご会葬者が辞退された場合であっても、ご遺族としては香典に対してお返しをしたいと思われると思います。そのような場合には、お礼を別の機会にするのもよいでしょう。例えば、お中元やお歳暮を贈ったり、菓子折りを持って行って感謝を伝えたりするなどの様々な方法があります。
なお、お中元やお歳暮の喪中におけるに扱いについては、以下の記事で詳しく取り上げていますので、ご参照ください。
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