子どもの卒業式や入学式などとご葬儀が重なってしまったらどうすればいいの?
春にはたくさんの行事が控えており、特に卒業式や入学式はお子様の記念すべき門出となる大切な行事になります。しかし、稀なことではありますが卒業式や入学式とご葬儀が重なってしまうことがあります。どちらも大切な儀式ですので、どちらを優先すればよいのか迷われる方も多いと思います。
この記事では、卒業式や入学式などとご葬儀の日程が重なってしまった時の対応に関してご説明します。
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慶事と弔事のどちらを優先させる?
卒業式・入学式などの「慶事」とご葬儀などの「弔事」は、どちらも大切な儀式になります。珍しいことではありますが、もしも慶事と弔事の日程が重なってしまった時は、基本的には人の死に関わる弔事を優先するのがマナーとなっています。
しかし、卒業式・入学式などはお子様にとっては非常に大切な儀式であることは間違いありません。そのため、お通夜式の日程と重なった場合であれば、午前中は卒業式・入学式に出席し、午後はお通夜式に会葬すれば問題ありません。
故人様との関係によって決めてもよい
先ほど、慶事と弔事では弔事を優先させると述べましたが、もう1つの判断基準として、血縁の深さや生前の故人様、そのご家族との関係性の深さなどで、どちらの儀式を優先するか判断してもよいでしょう。
1)ご親族
お子様から見て、1親等の父・母、2親等にあたる祖父・祖母、また、その他同居されているご家族のご葬儀には会葬されるのが一般的ですが、面識があまりないなど、生前そこまで親しい間柄でなければ、ご葬儀を優先する必要はないでしょう。
ただし、3親等の叔父・叔母、曽祖父母の方などで、普段からお世話になっていたのであれば、ご葬儀を優先された方がよいでしょう。
4親等はいとこや高祖父母となりますが、この場合も、故人様やご遺族との間柄によって変わってきますので、それぞれの状況に合わせて判断するようにしましょう。
2)会社関係者
職場の関係者・取引先に関する訃報を受けた際は、まず上司の指示を仰ぐようにしましょう。ご葬儀の形式によって異なりますが、最近では、仕事終わりにお通夜式のみ会葬するケースが多いようです。ただし、会社の代表者として会葬される際や特に親しい間柄だった際には、ご葬儀・告別式にも会葬することが一般的です。
3)友人・知人
会社関係者と同様に、ご葬儀の形式や故人様との間柄にもよりますが、お通夜式かご葬儀・告別式のいずれかに参加すれば問題ないため、入学式・入園式との時間が重ならない、お通夜式に会葬されることをおすすめいたします。
双方へ出席・会葬する場合の服装
卒業式・入学式などの「慶事」とご葬儀などの「弔事」の双方に出席・会葬する場合の服装はダークスーツや黒色で光沢のない革靴・パンプスで問題ありませんが、移動中にご葬儀に合った服装や小物に着替えや取り替えができるように、男性であれば黒いネクタイ、女性であれば黒いストッキングを準備しておきましょう。卒業式・入学式などで身に着けていたコアクセサリーは外すようにしましょう。
お子様の場合、制服があれば制服をご葬儀に着用していきましょう(帽子は要りません)。私服の場合、色は黒・濃紺・ダークグレーなどの落ち着いたものを選ぶようにし、男の子であれば白いシャツ・ブレザー・ズボン、女の子であればジャンバースカート・ワンピースなどがよいでしょう。
靴に関しては大人と同様に、光沢があるエナメルなどの素材は避けて、革靴や汚れのないスニーカーにしましょう。その他にもヘアアクセサリーなどの光るものは着用を避けましょう。
代理を立てることも検討する
小さなお子様が主役である幼稚園の入園式や小学校の入学式の場合、なおのこと晴れの舞台に立たせてあげたい、立ち会いたいという気持ちは大きいでしょう。
そういった場合は、ご主人(または奥様)のご親族のご葬儀であれば、ご主人に会葬してもらって、奥様がお子様と入園式・就学式に出席、または、ご両親や兄弟姉妹などに代理で出席していただけないか相談しておくとよいでしょう。
間違えのない葬儀社の選び方や注意点をはじめ、さまざまな葬儀の知識・マナーを分かりやすくお伝えします。